2022.06.22
【簡単な背景の描き方】パース定規を使ってみよう!

「キャラクターは描けたけど、背景がまっしろ…。何か描いておきたいな」
そんなふうに思うことも多いかと思います。
今回はパース定規を使って、簡単に背景を描く方法をご紹介します。
※今回ご紹介する方法は、かならずしもきちんと正しいパースをとっているわけではなく、
簡易的に背景を描いていますので、その点ご了承ください。
Index
1.背景のラフを描く
まずは背景のイメージを決めていきます。
今回はキャラクターを描き始めたときに何となくの雰囲気を描いておいたので、
それをもとにパースをとっていきます。
キャラクターまで塗った状態
ラフのみの状態
2.ラフに合わせてパース定規を使う
今のラフ状態から直接線を引いていくと、線の方向がうまく定まらず違和感が出てしまう可能性が高いので、パース定規を使って線を引きやすくしていきます。
基本的に空間を描くときは「縦・横・奥行」の3ベクトルがあると考えます。
今回の場合は、
・手前から奥に狭まっていくパース(窓枠の横線など)
・垂直の縦ライン(窓枠の縦線など)
・窓の外に向かう奥行(今回は人物で隠れてしまうのでほとんど使いません)
この3つのパースをとっていきます。
まずは消失点の定規を使います。
ラフに合わせてキャンバス上を2か所クリックします。
同じように、同ベクトルの別の線に合わせて2か所クリックします。
そうすると、このように1つめのパースがとれます。
今このパースにあわせて直線が引ける状態になっています。
実際に線画を描くときの目安にするための線を、このパースにあわせて引いていきます。
同じように奥行側のパースも引いていきます。
*ちなみに、パース定規をリセットしたいときは右端のアイコンをクリックします。
次に縦のパースをとっていきます。
今回は垂直方向のパースにしたいので、垂直・平行線が引ける定規をつかいます。
この定規にあわせて線を引くと、垂直線と平行線を引くことができます。
これで3ベクトル分のパースがとれました。
あわせるとこんな感じになります。
3.パースに合わせて背景の線画を描く
パース線をガイドにしながら、線画を描いていきます。
(線画は「水彩」のブラシを使っています)
直線を引くときは、描き始めたい箇所をクリックし、Shiftキーを押しながらポインターを動かします。
全体の線を描いた状態です。
重なっている部分を消して、背景の線画が完成です。
4.色を塗る
キャラクターも表示しながら背景を塗っていきます。
レイヤーはすべてキャラクターより下に作って塗っていきます。
今回はキャラクターを強調させたいので、そこまで背景は塗りこみません。
まずは彩度が低めの色で塗りつぶします。
パーツごとに色をつけていきます。
右下から左上に向かって「濃い→薄い」のグラデーションになるように、
乗算レイヤーで灰色を重ねます。
これでベースの塗りは完成です。
5.全体のバランスを整える
窓から光が差し込んでいるようなイラストにしたいので、白っぽい光を追加していきます。
すべてのレイヤーの一番上に新規レイヤーを作成し、「加算・発光」モードにします。
白に近い薄い黄色で光を描いていきます。
使うブラシは「水彩」と「ぼかし」です。
まずは左上から右下に向かう斜めの光を、大き目のブラシサイズで描きます。
少しさびしい感じがしたので、光のつぶと木漏れ日のような丸い光を追加します。
発光が強すぎてしまう場合は、不透明度を適宜下げてください。
最後は仕上げです。
背景だけレイヤーを統合します。
ブラシの「ぼかし」でイラストの奥側をぼかし、手前がより目立つようにします。
好みにあわせて、「フィルタ」の「トーンカーブ」で色味を調整して完成です!
いかがでしたか?
パースをとるのは難しいイメージがあるかもしれませんが、
パース定規を使うと、簡単に違和感のない背景を描くことができるので
ぜひ試してみてくださいね。
(文・絵/りーりん)
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