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2020年に200万ダウンロードを突破したジャンプ公式マンガ制作ソフト「ジャンプPAINT」
今回はそんなジャンプPAINTにこめられた「編集部の想い」を皆様に伝えるべく、制作関係者で開発当時の事や、これからの事について語ってもらいました。
参加メンバー
集英社関係者
  • 籾山(編集者)
  • 藤田(編集者)
  • 今村(サービス運用)
メディバン関係者
  • 平柳
  • 谷川
  • 清水
それではまず、自己紹介をお願いします。
籾山

ジャンプ+編集部の籾山です。
僕はジャンプ+(※1)の副編集長をしておりまして、ジャンプPAINTの制作をメディバンさんへ依頼した発案者でもあります。
その他にも、ジャンプルーキー!(※2)やジャンプの漫画学校(※3)など作家さんを対象とした企画なども担当しております。

※1 週刊少年ジャンプやジャンプ+オリジナルの作品を読むことができるマンガ誌アプリ
※2 ジャンプ編集部が運営するマンガ投稿サービス
※3 ジャンプ編集者や作家がこれまでに培ってきたマンガ制作に関する経験やノウハウを公開する創作講座
藤田

ジャンプ+編集部の藤田です。
僕は2019年から編集業務と並行しつつ、籾山と一緒にジャンプPAINTに関わらせていただいております。
ジャンプPAINTをきっかけにより多くの新人作家さんと出会えると良いなと考えつつ、携わっています。
今村

ネットコンプレックスの今村と申します。
集英社さんと弊社とで過去色々なお仕事をさせていただいておりますが、私個人は主にジャンプルーキー!へ関わらせていただいています。
ジャンプPAINTの開発へ直接は関わっていないのですが、ジャンプルーキー!への直接投稿機能があることから、投稿者に近い立場として今回の座談会にお声がけいただきました。
平柳

メディバンの平柳です。
今は主担当からは外れておりますが、縁あって籾山さんからジャンプPAINTのお話をいただきまして、企画段階から関わらせていただいております。
谷川

メディバンの谷川です。
弊社平柳の後任としてジャンプPAINTの担当をしています。その他に弊社ペイントアプリであるメディバンペイントやイラスト/マンガ投稿&SNSサイト「ART street(※4)」でマーケティングを担当させていただいております。
※4 メディバンが運営するイラスト/マンガ投稿&SNSサイト
清水

メディバンの清水と申します。
主にメディバンペイントやジャンプPAINTの運用業務全般を担当させていただいております。
とつぜん横道に逸れますが、現在デジタル作画の持ち込みとアナログ作画の持ち込みどちらが多いでしょうか?
藤田

対面の持ち込みの場合はアナログで持ってこられる方とデジタルを出力して持って来られる方が半々くらいですね。
持ち込みに限らず、ジャンプルーキー!への投稿や連載も含めるとほとんどの方がデジタルです。
ただ、線画まではアナログで行い、仕上げをデジタルで…といったように部分的にアナログを取り入れている方はとても多いように感じています。
逆に線画から仕上げまでを完全アナログで行っている方は現在は少数のように感じます。
平柳

そうなんですね。持ち込みといえば紙で!という印象がどうしても強いので驚きました…ちなみに対面持ち込みの際にスマホやタブレットで見せて来られる方はいたりしますか?
藤田

あ、いますいます!
平柳

なるほど、作業環境だけじゃなくて対面持ち込み自体もデジタル化してますね!
藤田

そうですね。実際見やすいですし、例えばジャンプ+ですとスマホで見られることが多い媒体だったりするので、読み味の近い環境で見られるのはむしろありがたいですね。
平柳

なるほどです。
あ、ジャンプ+の持ち込みも「対面」を希望される方がいらっしゃるんですね!完全デジタルのサービスなので持ち込みもデジタルかな?という先入観がありました。
藤田

ジャンプ+への持ち込みも、対面での持ち込みを希望される方は結構いらっしゃいます。持ち込みだと編集者から直接多くのアドバイスがもらえますので、ぜひ臆せずドシドシ持ち込みに来ていただきたいです。(※2021年2月現在は対面での持ち込みは一旦休止させていただいております。WEB持ち込みを受け付けていますので、ぜひそちらをご活用ください。)
籾山

以前までは「ジャンプ+」を希望して持ち込まれる方って多くなかったんですけど、最近はおかげさまで「ジャンプ+で連載を目指したい!」と言ってくださる作家さんが増えてますね。とてもありがたいです。
そんな中でジャンプPAINTは何をきっかけに生まれたのでしょうか?
籾山

そもそものメディバンさんとの出会いのきっかけはメディバンさんからマンガのコンテストを一緒にやりませんか?というご提案をいただいた事でした。その時に初めてメディバンペイントの存在を知りまして、無料で使えてかつ、プロの作家さんの求めている機能をも兼ね備えたペイントツールであるという点に興味を持ちました。

私たちの課題の中に「いかに作家さんと知り合うか」という点があるんですが、従来の流れである週刊少年ジャンプやジャンプ+を目指して来てくださる作家さんとの出会いとは別に、作家さんの作業環境として定着しつつあるデジタル(ペイントツール)をきっかけとした出会いも作れるのではないかと思いジャンプ公式のペイントツールであるジャンプPAINTを企画しました。

平柳

ちなみに籾山さん覚えてらっしゃるかわからないですが、集英社さんへの持ち込みの機能をうち(イラスト/マンガ投稿サイト「ART street」)に作らないかと提案をさせていただいたことがあるんですが、「いやそんな事よりペイントツール作りましょう‼︎‼︎」と言われたんですよね(笑)
一同

(笑)
籾山

いやいやそんな言い方してないでしょ(笑)
平柳

言ってましたよ(笑)
こちらとしても納得の提案だったのでそのまま持ち帰って本気で検討させていただいた次第です。
籾山

他にない試みでしたからね。ぜひやりたいと思いました。
そしてなぜメディバンへ開発を依頼してくださったのでしょうか?
籾山

先程の繰り返しになりますが、無料で高クオリティのペイントツールを相談できる相手が少なくとも私の中ではメディバンさん一択だったので、ぜひお願いしたいと考えました。
谷川

ありがとうございます!
ちなみにジャンプPAINTは完全無料で配信していますが、企画段階から無料で展開していこうというアイデアだったのですか?
籾山

そうですね、僕たちとしてはできるだけたくさんの作家さんと知り合って、多くの作家さんの個性を生かして人気作品を生み出してもらうことを目的にしていますので、そのためには敷居が低い方が良いかなと考えました。
スマホやタブレットで絵を描く方も増えているし、マンガを描いてくださるだけでも嬉しいのでジャンプPAINTを通してマンガを描いてほしいし、また、出会いのきっかけになればいいなと考えています。
そのために、無料である方が良いと思っています。
ジャンプPAINTは主にどういった人に使ってもらいたいですか?
藤田

一番は「これからマンガを描き始めよう」という方ですね。
無料なので最初のツールとして入りやすいかと思いますし、おすすめしたいです。
アナログですとトーン1枚にもお金がかかりますが、デジタルだとそういった所でお金がかからないので年齢関係なく気軽にチャレンジしてもらえたらなと思っています。
あと、初めてマンガを描く時に誰しもがぶつかる壁である「マンガってどうやって描くんだろう?」という疑問も、ジャンプPAINTのコンテンツである「ジャンプ漫画賞講座(※5)」や「チャレンジジャンプ(※6)」で補っていただけたらなと思っております。
※5 ジャンプ編集部によるストーリー・キャラ作り・セリフ講座など、漫画描き方テクニックを学べる機能。
※6 歴代ジャンプ作品を見本にしてマンガの練習ができる機能。
平柳

あとは弊社からの補足の意見となりますが、ジャンプPAINTの多言語翻訳やそちらに準じたUI調整等のグローバル展開も弊社で行っております。そういった所から「世界中の人達がマンガを描ける」という流れを作り、海外の作家さんも増やしていけたら良いなと考えております。
ずばり、持ち込み作品や新人作家さん等にジャンプPAINTで作画したことのある(している)人はどのくらいいますか?
籾山

うーん、作家さんに作業環境まで聞くことはないので、正直わかりません(笑)
谷川

確かに。(笑)
籾山

持ち込みに関してはなんとも言えない部分がありますが、例えばジャンプルーキー!上で採っているアンケートの結果ではジャンプPAINTとメディバンペイントの利用が2位となってますね。
今村

コンテストの受賞者にもジャンプPAINT利用者がいらっしゃるなど、利用者数は年々増えているように感じています。
平柳

そういえば、コンテスト受賞者の方に受賞パーティの際に感謝の気持ち(ジャンプPAINTを使ってくれていた事に対して)を伝えにいったら驚かれた事がありました。(笑)
さらに、ジャンプPAINTを利用してどこかへ掲載された方はいますか?
籾山

前の質問でお答えした作家さんに加え、ジャンプ+の連載作家さんでもご利用の方はいらっしゃいますね。ルーキー出身で担当付きになった方の中にもジャンプPAINTをご利用の方がいらっしゃいます。他にも気づいてないけど使ってるという方はたくさんいると思います!
マンガ家さん同士の対談が見れる「人気作家による対談・制作秘話」(※7)も人気コンテンツかと思いますが、これを追加した狙いはなんですか?
※7 ジャンプ作家による対談や制作秘話が見られるジャンプPAINTのコンテンツ
籾山

ジャンプPAINTはもちろん「マンガを描くツール」として使っていただきたいのですが、それだけじゃなくて、作家さんの成長に繋げられるペイントツールであれたらいいなと思いこちらの対談を追加しました。
これまでに集英社から発信したジャンプ作家さんの創作秘話をたくさん載せておりますのでぜひそちらを読んで参考にしてもらえたらなと思います。
平柳

このコンテンツが他のペイントツールにはない強みにもなってますよね。
これにより「マンガを勉強する」→「マンガを描く」→「マンガを投稿する」までの流れができているという…。
籾山

はい、描けるだけじゃなくて成長もできる。そして実際掲載に向けて投稿持ち込みもできる。これらすべてできるのがジャンプPAINTです。
ジャンプPAINTでやりたい企画や特別なコンテンツ公開の構想はありますか?
平柳

実現できるかどうかは別としての話ですと、前々からジャンプ連載作家さんの制作の環境(ブラシやトーンなど)を再現して、ジャンプPAINTで公開できたらいいねという話はありましたね。デジタル初心者の方だと「最初になんのツールを使ったらいいか分からない…」とかあると思うんですけど、そういった方への誘導にもなるかなと思いました。
籾山

確かに、「ジャンプだからこそできる事」で作家さんのためになることなら何でもやっていきたいとは思っているので平柳さんがおっしゃっている事は大変興味深いですね。

あとはこちらも実現できるかどうかは別な話ですが、WEBだと翻訳さえできれば色んな国の読者にマンガを届ける事ができるので、現在すでに海外展開を広く行っている週刊少年ジャンプやジャンプ+のように、商業で掲載されていない作家さんや個人の方が「ジャンプPAINTを使ってマンガを描くと、ジャンプPAINT内で自動翻訳される」というような魔法のような機能を‥メディバンさん開発できませんか?(笑)

平柳

あ、昔社内で企画書作ってボツにされた事がありますね‥(笑)
一同

(笑)
平柳

自動翻訳自体の技術が年々上がってきてはいるので、昔と比べたら現実的にはなってきていると思います。
マンガ独自の表現や描き文字などをどうするのか…など、考える課題はまだまだありますが、夢のある機能ではあるのでいつか実現したいですね!
今後ジャンプPAINTに期待していることはありますか?
藤田

「ジャンプPAINTのおかげ」でマンガを描き始めて、「マンガを描くのが楽しかったから描き続けてプロになりました」というような方がどんどん出てきたらジャンプPAINTを作った意味があるかなと思っているのですが、そういう作家さんがこの先5年後、10年後で増えていく事に期待しています。
平柳

運用担当かつジャンプPAINTのユーザーでもある清水さんは何かありますか?
清水

そうですね、期待している…とは少し違うのですが、よりマンガを練習できるアプリになったら面白いなと思いました。今のチャレンジジャンプの内容を更に細分化して、マンガの作業工程を超基本的な事から教えてくれるようなイメージで…。
今村

添削してくれるような機能もあったら面白いですよね。
清水

いいですね!
今村

人員のリソース的に難しいとは思いますがこういう流れがあるとモチベーションになるしステップアップが細かい段階で踏めるのかなと思いました。
籾山

これらの事をひっくるめて、ジャンプPAINTをきっかけにマンガを描き、大人気連載作家へと成長してもらって、全世界中の読者を楽しませる方がどんどん生まれてくる事を期待したいですね。
ジャンプPAINTでマンガを描いている未来のマンガ家の皆さまに一言お願いします。
藤田

マンガは今やスマホがあれば描ける時代となってきていて、参入の敷居はどんどん下がっているので、まず気軽にマンガを描いてみてほしいです。
そこから楽しければどんどん描いていただいて、ぜひ週刊少年ジャンプやジャンプ+へ持ち込みにきていただけると嬉しいです。よろしくおねがいします!
籾山

僕たち編集部一同は日頃から、作家さんが描かれたマンガを広く読者に届くよう可能な限りのフォローをしたいと思っています。そのフォローの一つが「無料でマンガを描いて成長できる」ジャンプPAINTです。
ぜひジャンプPAINTをうまく利用して、たくさんのマンガを世に発信してもらえたら嬉しいです!
今村

そしてジャンプPAINTで描いた作品をぜひジャンプルーキー!に投稿してください!
一同

(笑)

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