2020.06.17
描き文字を使って漫画の表現力を高めよう
漫画を書く上で欠かせない表現技法「描き文字」。
描き文字は効果音や擬音を表現する他、人物の心象や場の雰囲気など絵では表現しきれない情報を読者に伝えることができます。
基本的に読者は描き文字を文字ではなく絵として認識します。
描くときは伝えたい情報に合わせた「形」と「大きさ」を意識することでより読者に作者の意図が伝わりやすくなります。
描き文字の形
例えばこのように、硬い音(硬い物を叩く、ぶつける、壊す等)は角ばらせる、柔らかい音(柔らかい物を触る、つつく、落とす等)は丸みをもたせるなど質感に合った形の描き文字を描くことで読者はイメージがしやすくなります。
描き文字の描き方のコツは線を勢いよく描くことです。
慎重になると線がぶれやすくなるので、はみだしを気にせず一気に描きましょう。
余分な線は最後に消してください。
丸い描き文字は、まず描きたい文字の下書きを描いてからその文字を囲むように線を引くと描きやすいです。
色を塗ったあとは歪んだ部分を消しゴムやペンを使って修正しましょう。
他にも、鋭い音(金属音、剣戟等)は角を細く尖らせたり、鈍い音(鈍器の殴打音、衝撃音、重い物がぶつかる等)は太く描くなどして音に合わせたデザインで描き文字を描いてみましょう。
描き文字の大きさ
描き文字の大きさでもイメージは大きく変わります。
例えば文字の大きさで、読者は音量を想像することができます。
キャラクターの気持ちを表現したいときにも描き文字の大きさは重要です。
描き文字が大きいほどキャラクターの気持ちが大きく動いている様を表現することができます。
また、描き文字を大きくすることで勢いや迫力を表現することもできます。
このように、描き文字はイラストや台詞と同じように読者へ情報を伝える大事なツールです。
今回ご紹介した事はほんの一部であり、描き文字で表現できる事はまだまだたくさんあります。
普段書いている文字とは書き方や書き順が違って難しく感じるかもしれませんが、使いこなすことで表現できる幅がぐっと広がりますので、ぜひ漫画を描くときは挑戦してみてください。
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