2022.08.03
「手描きの絵画風」なイラストの描き方
今回は、デジタルイラストなのに「手描きの絵画風」なイラストを描く方法をご紹介いたします。
絵本の挿絵などにピッタリな風合いのある作品を描くことができますよ!
Index
1、下絵を描く
まず、下絵を描いていきましょう。今回は女の子の顔を描くことにしました。
可愛い女の子を思い描きながら、ざっくりとイメージを絵にしていきます。
使用したブラシは「水彩」です。不透明度を20%程度の薄さにして、軽く描いていきます。
この下絵に色を塗り込んでいきますので、必要の無い線はできるだけ消しておきましょう。
2、厚塗りで描き込む
「手描きの絵画風」のイラストには、厚塗りの手法が合うと思います。
厚塗りは難しそうに感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、細かくレイヤーを分ける必要がないので意外とシンプルで簡単なんですよ!
今回厚塗りで使用しているブラシは主に「水彩」です。
ブラシコントロールの「不透明度」「混ざりやすさ」「色補充」を調整しながら描いていきます。
ベースとなる肌色をベタ塗りした上に、薄く色を重ねていきます。
ブラシの不透明度を10〜20%くらいの薄さにして何度も重ねることで、色が濁らずに綺麗に描くことができます。
今回「混ざりやすさ」「色補充」は50パーセント前後にしています。
自分で色の重なり具合を確認しながら良い設定を探してみて下さいね!
背景には「もこもこ水彩」や「水彩(がさがさ)」を使用すると手描き風のぼやっとした感じがあっという間に描けます!
この時、描いているブラシの色を「透明」にして、描いたり消したりしながら描いていくとよりニュアンスのある仕上がりになります!
3、テクスチャをつける
この工程が最も「手描き」感を出してくれます。
新しいレイヤーを用意したら、クラウド素材の「トーン」から「布生地」をダウンロードし、イラストの上にドラッグします。
この布生地のレイヤーのブレンドをオーバーレイにしましょう。
これでキャンバスに描いたようなテクスチャが簡単に表現できます!
このままでもいいのですが、トーンを「フィルタ」→「ガウスぼかし」でほんの少しだけぼかすと、より自然なキャンバスのテクスチャになります。
4、全体を整える
テクスチャを加えたら、イラスト全体を見てさらに加筆していきます。
今回の描き方の場合、顔のパーツをそれぞれレイヤー分けしていないので、修正ができないと思われるかもしれませんが大丈夫です。
目の位置などを微調整する時は、「投げなわ選択ツール」で少し大きめに囲んで選択し、コピー・ペーストして動かします。
位置が決まったら輪郭をぼかし、元のレイヤーに結合して水彩ブラシなどで馴染ませます。
このように、簡単に修正ができるのがデジタルの素晴らしい点ですよね。
全体を見ながら、小物や背景を描き加えていきます。
今回は花の髪飾りや背景のお花畑を後から加えました。
最後に「光」「光2」のブラシを使用して、イラストにキラキラ感をプラスしました!
新しいレイヤーに光をバランスよく飛ばしたら、レイヤーのブレンドを「加算・発光」にしましょう。
幻想的な光が簡単に描けますよ!ここでも、光のレイヤーを「ガウスぼかし」で少しだけぼかすと、主張しすぎずイラストによく馴染みます。
完成!
「手描きの絵画風のイラストの描き方」の解説は以上です。いかがでしたか?
イラストのテイストの一つとして参考にしていただけると嬉しいです!
(文・絵/mana美術 まぬ)
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