2023.01.11
悪役みたいな美男子のイラストテクニック【光と影の塗り方講座】
今回は「ダークで魅惑的なキャラクター」を描くときのテクニックをご紹介しながら、メイキングを行っていきます。
こちらのイラストを描いていきます。
Index
ラフ、線画
まずはダークな表情のキャラクターをイメージしながら、ラフをおこしていきます。
ラフが描けたら、レイヤーの不透明度を下げ、線画を描いていきます。
ブラシは「丸ペン」を使用しました。
途中で表情を調整したくなることも多いので、顔のパーツは別レイヤーに描画します。
レイヤーは「乗算」にしています。
下塗り、ベース色を塗る
線画レイヤーの下に「下塗りレイヤー」を作り、色が乗る箇所(人物部分)を塗りつぶします。
次に、各パーツの固有色(ベース色)を塗っていきます。
下塗りレイヤーの上にレイヤーフォルダを作成→クリッピング。
こうすることで、下塗りした部分からはみださずに色を乗せることができます。
レイヤーフォルダ内に、各パーツごとの塗りレイヤーを作っていきます。
今回は、下記のようにパーツ分けしました。
- 肌
- 目
- 髪
- 服
- ジャケット
各パーツを塗り終え、ベース色の塗りが完了しました!
おおまかな光・影を塗る
おおまかで構わないので、キャラクター全体に光と影を描画していきます。
ここはすごく重要です!
「ダークな感じ」を出すのに重要なことは、イラストの「コントラスト」と「影の入れ方」です。
今回は、キャラクターの背後から光が当たって逆光になるように塗り進めていきます。
キャラクターを縁取るイメージで光を描く
まずは光の塗りを行っていきます。
先ほど作ったレイヤーフォルダの上にレイヤーを作成→クリッピング。
レイヤーは「比較(明)」モードにしておきましょう。
背後から光が当たっていることを意識して、「キャラクターを縁取るイメージ」で光を描くのがコツです。
ブラシツールは「エアブラシ」を使用し、薄い黄色で描いていきます。
キャラクターの内側部分を中心に影を描く
次に、影を描いていきます。
さきほど光を塗ったときと同じように、レイヤーフォルダの上にレイヤー作成→クリッピングし、「乗算」モードにしておきましょう。
光とは反対に、「キャラクターの内側部分を中心に」色を乗せていくのがポイントです。
ブラシツールは「エアブラシ」を使用し、青みがかったグレーで塗っていきます。
はじめのベース色だけのときと比べると、イラストにメリハリが出てきましたね。
目を強調して表現する方法
上記のイラストは、目のところだけ消しゴムツールでグレーを消しています。
そうすると、目のところだけ影が乗っていない状態になり、目を光らせて見せることができます。
怪しげな雰囲気や目を強調して見せたいときに効果的ですよ。
細かい影を塗る
次は各パーツごとに影やハイライトを描き足し、キャラクターを引き立てていきます。
下塗りやベース色を塗るときと同じ工程で、ベース色のレイヤーフォルダ内にパーツごとのレイヤーを作成しました。
このパーツごとのレイヤーを活用します。
塗りたいレイヤーの上に新規レイヤー作成→クリッピング。
基本的に影は「乗算モード」で塗っていきます。
肌の細かい影↓
目の細かい影↓
髪の細かい影↓
服の細かい影↓
全体を塗り終えた状態がこちらです。
仕上げ
ハイライトや髪の毛、背景をプラスし、イラストのクオリティを上げていきます。
ぐっとイラストが締まるので、一番楽しい作業です!!
目のハイライト
ハイライトの大きさや色味は、好みで構いません。
今回は白と濃いピンクでハイライトを入れてみました。
細かい髪の毛で揺れている感じを出す
「スポイトツール」で好きな髪の毛の箇所の色をとって、髪の毛を追加していきます。
イラストに動きを出せるので、前髪など好きなところに「揺れている感じ」を意識しながら描き足していきましょう。
背景にグラデーションをつける
背景は、左下から右上にかけて、「黒→白」になるようグラデーションにします。
一番下にレイヤーを作成し、「グラデーション」ツールを使って描画。
グラデーションツールは、メニューバーの中にあります。
光の粒を追加
上記のままでもいいのですが、なんとなく寂しい感じがしたので、さらに「光の粒」を描き足していきます。
レイヤーを一番上に作成し、「加算・発光」モードにしましょう。
ブラシは「スパッタリング」を使用します。
(※クラウドから無料でダウンロードできます)
不透明度を少し下げて重ねると、このような感じになります。
色味の調整
最後に色味を調整していきます。
ここは好みなので、イラストのテイストや出来上がりを見て調整してください。
今回は最後に2手間かけました。
- レイヤーをすべて結合→「フィルタ」の「トーンカーブ」を選択し、イラストのコントラストが強くなるように調整しました
- 「フィルタ」の「アンシャープマスク」を選択し、線にシャープさを出しました
上記2つを行い、完成したイラストがこちらです!
まとめ:ダークな印象のキャラクターは光と影がポイント
今回は「悪役みたいな美男子のイラストテクニック、光と影の塗り方講座」をテーマに、下記内容でお届けしました。
- ラフ、線画
- 下塗り、ベース色を塗る
- おおまかな光・影を塗る
キャラクターを縁取るイメージで光を描く
キャラクターの内側部分を中心に影を描く
目を強調して表現する方法 - 細かい影を塗る
- 仕上げ
目のハイライト
細かい髪の毛で揺れている感じを出す
背景にグラデーションをつける
光の粒を追加 - 色味の調整
いかがでしたか?
大まかにでも光と影を描き足すことで、ダークな印象のキャラクターを描くことができます。
今回のテクニックを、今後のお絵描きライフに活かしていただけると幸いです。
(文・絵/りーりん)
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