2023.02.17
質感のあるリボンの描き方
イラストを描くときに取り入れると可愛さが増すアイテムといえば、プルンとした質感のあるリボンです。
しかし、本物のような質感を出すのに苦労した経験はないでしょうか?「描いてみたけどいまいち可愛くない」「単調な感じがして、リボンっぽさがない」といった悩みは、リボンを描くうえではつきものです。
今回はポイントを押さえればどんな形でもプルンと可愛く描けるリボンの描き方を紹介いたします。
可愛いイラストを描きたい方は、ぜひ参考にしながら実践してください!
Index
描き方のフローを整理しよう
リボンを描くにあたり、作業フローを整理したうえで始めると、イメージがつきやすくなります。今回の作業は、以下の流れで進めていきましょう。
- 線画の用意
- イラストの下塗り
- イラストの影づくり
- イラストの光づくり
- ハイライト入れ
リボンが不自然な雰囲気にならないためには、影の入れ方・光の入れ方が特に重要となります。リボンを立体的かつ本物らしい質感に見せるために、それぞれの作業の意味を理解しながら進めていくとよいでしょう。
線画を用意する
最初にリボンのベースを描きます。色々な形のリボンがありますが、今回はオーソドックスな形で描いていきます。どのリボンでも描く手順は同じなので、じっくりと取り組んでみましょう。
ブラシツールは「ペン」を使用して描きます。
下塗りをする
色塗りの始めに、まずは下塗りを行いましょう。下塗りは、イラストのクオリティを高める重要な作業です。下塗りをすることでこの後のディテールを描く作業がしやすくなります。塗り残しもなくなるため、しっかりと塗っておくとよいです。
線画の下に新規レイヤーを作成します。
ベースの色を選択します。今回は水色で作成しますが、お好きな色を選んでみてください!
選択したらバケツツールを使用して線の中を塗りつぶしていきます!
バケツツールを選択したら、リボンの中をクリックして一気にべた塗りしてしまいましょう。
リボンに影を入れる
次は、影を入れる作業です。影を入れると、イラスト自体に雰囲気が出ます。光の加減を表すことができるため、どのようなシチュエーションでも違和感なく馴染むようになります。影を入れる作業は複数回にわたるため、細かい作業が重要です。
新規レイヤーを作成し、クリッピングします。
クリッピングについては、こちらもご覧ください。
▼クリッピングとは
色を選択します。
ベースの色よりも彩度、明度を落とした暗い色を選択しましょう。
描画用のブラシは「水彩」を使用して塗っていきます。
影の部分になる箇所や布の厚みとなる箇所も塗っていくと、リボンが立体的に見えるようになります。
このままでも問題ないのですが、少し影がパキッとしすぎているのでぼかしを加えます。
ブラシツールの「ぼかし」を選択しましょう。
イラスト全体にぼかしを加えてしまうとメリハリがなくなってしまうので、ぼかしは所々にしましょう。所々をぼかすことで、布の質感を上手に表現できます。
生地が山を作っている箇所だけをふわっとぼかしていくイメージです。
さらに影を入れる
さらに影を加えていきましょう。細かな箇所まで影を付け加えることで、立体感が生まれます。また、生地のくぼみやよれなどがリアルに表現できるようになります。先ほどと同じように細かい作業が重要となるため、根気強く作業を進めましょう。
新規レイヤーを作成し、クリッピングします。
色を選択します。
先ほど作った影よりも、さらに彩度と明度を落とした色を選択します。
使うブラシは「水彩」です。
一番影がたまる部分を塗っていきます。
生地が重なって影がたまっている所や「きわ」の部分などを塗ると、本物らしい雰囲気が生まれます。
影を馴染ませていきましょう。「ぼかし」ブラシを選択します。
影がフワッと消えていく箇所をぼかしていきます。これで影が自然に見えるようになります。
反射している光を描きこむ
リボンの素材にもよりますが、実物のプルンとした質感のあるリボンの多くは、
「周りの環境光が反射した影響を受けている部分」が存在します。
影に加えて光の反射を描くことができれば、本物らしさがグッとアップします。それを簡単な方法で描いていきましょう。
新規レイヤーを作成し、クリッピングします。
レイヤーブレンドは「スクリーン」にします。
色を選択します。今回は紫を選択しました。下塗りの色よりも明るめの色を選択しましょう。
使うブラシは「水彩」です。
へこみや端を中心に、光が入り込む所に色を入れていきます。
ある程度色を入れた画像がこちらです。これでは薄い色が少し目立ちすぎてしまいます。光の当たり方がやや不自然で違和感を覚えるため、透明度を落として光の具合を馴染ませます。
不透明のバーを37%まで落としましょう。
これで色が馴染みました!
わざとらしくない自然な光のあたり具合は、可愛いリボンづくりの重要なポイントです。
仕上げのハイライトを入れる
最後に、仕上げのハイライトを入れます。仕上げにハイライトを入れると、ぷっくりとした可愛いリボンの質感が生まれますよ。また、光のあたり具合がより強調されるため光と影のコントラストが綺麗に出ます。
楽しみながら描いていってくださいね!
新規レイヤーを作成し、クリッピングします。
色を選択します。
最後に入れるハイライトは、ベースの色にも寄りますが、明るい色の場合は白に近い色を選択することが多いです!
使用するブラシは「ペン」です。
ハイライトの入れ方は人によって変わるため、思ったとおりに入れてみましょう。
入れ方が分からない人は私のサンプルの真似をするところから始めてみてください。
背景やシチュエーションに合わせて雰囲気を変えてみると、イラスト全体に統一感が生まれます。
今回は以下のように入れてみました。
ハイライトを入れる前と後を比べると、ぷっくりとした質感が出たのが分かるでしょうか?
また、まるで新品のようなツヤが出ているように見えませんか?ハイライトを入れることで、イラストを綺麗に仕上げることが可能です。
最後に、少しだけぼかしを入れましょう。ぷっくりツヤっとした雰囲気を残したいので、少しだけ入れます。
これで完成になります!!ハイライトが入ることで光と影の具合がより強調され、実物のような質感あるイラストができあがりましたね。
まとめ
今回はリボンの描き方を紹介しました。
リボンがメインになるイラストでも目を惹く、質感のある綺麗なリボンが描けました。
作業フローを改めて振り返りましょう。
- 線画の用意
- 下塗り
- 影入れ作業
- 光の調整
- ハイライト入れ
ぼかしで自然な質感を表現するのがポイントです。
今回紹介した形以外のリボンでも、同じようなフローで描けば質感あるリボンが描けます。皆様もぜひ色々な形のリボンに挑戦してみてください!
おまけに、前回紹介した宝石の描き方で紹介したこちらと組み合わせるとこういったアイテムもできあがりますよ!魔法少女などのアイテムにピッタリのイラストです!
宝石の描き方記事はこちらです。
最後まで見ていただき、ありがとうございました!
\ 使い方記事の要望を受け付けています /