2023.10.27
【超初心者向け】最強の素材!自分の「手」を見本にして描いてみよう!
手が描けない!!!
手が難しすぎる!!!!!!!
手が描けないからいつも顔だけのイラストになっちゃう!!助けて!!
…めっちゃ分かります。
最近イラストを描き始めた人、イラスト練習中の人にとって、手を描くということはとてもハードルが高いですよね。
全身を描きたい、凝った構図に挑戦してみたいなど、ステップアップするなら「手」は避けて通れません。
しかも、手は体のパーツの中でも特に複雑な動きをする部分なので、構造を正確に描かないと強い違和感が出てしまいます。
手の描き方を取り扱った講座記事や本はたくさんありますが、なかなか理解するのも難しいですよね…
今回はそんな初心者の方へ、「自分の手をお手本にする」やり方を紹介します!
Index
想像で描くのはやめよう!
手はもちろん、顔のパーツ配置や全身の構造など、「よく分かっていないけどだいたいこんな感じかな?」
と、初心者の方ほど自分の想像だけで絵を描いてしまいがちです。
イラストには資料が不可欠です!!
なんとなくイメージだけで描くのはやめましょう。
初心者から上級者までみんな何かしらのお手本を使って描いています。
「何も見ないでスラスラ描ける人が上級者では?」と思うかもしれませんが、逆です!
上手い人ほどしっかりした裏付け資料を使っています。
お手本を見ることは何も恥ずかしいことではありません!
お手本の種類としては、
・ポーズ集などの書籍
・フリー写真やフリー素材イラスト
・イラストソフト用の3D
・イラスト講座記事
などがありますが、初心者の方に私が特におすすめしたいのが、
「自分の体をお手本にする」やり方です!
特別な準備も操作も必要なし!ポーズも自由自在!無料!著作権フリー!思い立ったらすぐ出来る!
こんなの使わない手はありません!
せっかくなら自分の体をフル活用しちゃいましょう!
★自分の手をお手本にする時のやり方
「自分の手を見て描くだけでしょ?やり方もなにもなくない?」と思うかもしれませんが、お手本としてより有効に使うにはちょっとしたコツがあります。
それは、実物を直接見て描くのではなく、「1度写真を撮って画像化する」ことです。
これには理由がいくつかあります。
①目と写真では見え方が違うから
→人間の目とカメラでは物の捉え方がちょっと違います。
人間の目は2つですが、カメラのレンズは1つです。なので、人間の目の方がより立体的に映ります。
しかし、目で見た時は、立体的すぎて輪郭が二重?というか少しぼやけて見えるのです。
一方で、写真の場合1つのレンズで撮っているので輪郭がバシッと決まっています。
2次元のイラストを描く時には輪郭がはっきりしている写真の方が資料として使いやすいです。
文章だとうまく説明ができないので、実際に自分の手を写真に撮ってみて、実物と比べてみてください。
②片手にずっと同じポーズを取らせ続けると作業のスピードが落ちるから
→これは単純に、ポーズを取りながら作画するのは、効率が悪いからです。
手も疲れますし、写真を撮って画像化しちゃった方が楽です。
★実際にやってみよう!
実際に、自分の手から資料写真を作ってみましょう。
○用意するもの
・スマホ
・メディバンペイント
・手
以上です。なんてお手軽なんでしょう!
①手の写真を撮る
描きたい手のポーズを作り、写真に撮ります。
②写真を表示する
→スマホ版メディバンペイントを使っている方、タブレットやパソコン版を使っている方でやり方が分かれます。
スマホ版を使っている方
メディバンペイントの中に、撮った画像を読み込んでしまいましょう。
※こちらの画像はAndroid版です。
右下のアイコンをタップ→画像マークをタップ→取り込みたい画像を選択
拡大率などを調整
先程撮った写真がメディバンペイントの中にレイヤーとして読み込まれました!
画像を小さくして描き途中の絵の近くに表示させてお手本にしてもいいですし、自分の手なのでトレースしても問題ありません。
タブレット・パソコン版を使っている方
・スマホを端末の横に置いて写真を表示、画像を見ながら描く
・スマホ版と同様にメディバンペイントの中に画像として取り込んでしまう
の2パターンのやり方があります。どちらでも自分がやりやすい方法を選んでください。
スマホ版のやり方と同様、画像を見ながら手本にしたり、不透明度を下げて薄く表示してトレース素材にしたり活用してください。
☆自分の手を素材として使う時の注意点
実物とイラスト表現の違いに注意しよう!
自分の手を撮影したものを素材としてトレースする時は、自分の絵柄と合っているかをよく見て調整する必要があります。
こちらの絵はかなり誇張した例ですが、顔や首、体がすらっとした絵柄なのに対し、手はトレースしたそのままの比率で描いてしまっているため手だけが妙にリアルで違和感があります。
実際の人間の身体より誇張したり簡略化した表現が出来るのがイラストの良さです。
こういう場合は、基本的な手の構造は写真を真似しつつ、指を長くしてみたり手のひらの厚さを変えたりと絵柄に合うように整えましょう。
角度や構図に気をつけよう!
証明写真のような真正面の構図なら問題ありませんが、少し角度がついた構図やアオリ・俯瞰といった構図のイラストの場合、手の資料写真にもそれに合った角度をつける必要があります。
こちらの例は、上から見下ろす俯瞰の構図なのに正面から撮った手の写真を使って描いているため、手だけ角度が合っていません。
こちらの絵だと、絵の構図に合わせて写真も少し上のアングルから撮ったものを使用しています。
手も角度が合い、より自然な仕上がりになりました。
描きたいイラストに合わせた角度で写真を撮るようにしましょう。
☆自分の体を最大限活用しよう!
今回は主に自分の手を見本として使う方法を紹介しましたが、同じ方法で全身を活用することができます!
描きたい表情を自分でやって写真に撮ったり、複雑で描きにくい全身のポーズを撮ったり、資料は無限に作れます。
タイマー機能を使って自撮りしても良いですし、家族や協力してくれる友人に撮ってもらうのも◎です。
私も漫画を描く際、手持ちの資料に載っていない難しいポーズを描きたい時は、実際にそのポーズを自撮りしています。
さらに撮った写真をすべてフォルダに溜めているので、構図のアイデアが欲しい時や迷った時にいつでも参照できます。
自作のポーズ集みたいな感じですね。
自分の体は究極のフリー素材といっても過言ではありません!フル活用して素敵なイラストを仕上げてくださいね♪
(絵・文/はらなおこ)
X(旧Twitter):@nao_comic
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