キャラクターの表情を演出する汗や涙。
野菜やフルーツのみずみずしさを表現してくれるしずく。
こういった汗や涙、しずくなどの水滴は、イラストの魅力をさらに引き出してくれるものの一つです。

ここでは、そんな水滴の描き方についてご紹介します。

 

1.知っておきたい水滴の特徴

1-1.光と影のつけ方

水滴は「透明な水」が一滴のしずくになった状態です。
透明なものは光を通すため、通常の物体とは光や影のつき方が違います。

【通常の物体】

・ハイライト:光源側
・明るい部分:光源寄り
・影:光源の反対側

通常の物体は、光源の反対側に影ができます。

 

【水滴】

・ハイライト:光源側
・明るい部分:光源の反対寄り
・影:光源側

水滴の影は、光が当たっている方の内側に影ができます。
この影は、光源側から反対側に向かって明るくなっていきます。

通常の物体とは影のつき方が逆になっているので、注意が必要です。

影のつき方がわかりにくい場合は、光源の反対側からライトが当たっていることをイメージすると、描きやすいかもしれません。

 

1-2.映り込み


透明な水滴は、近くにあるものが映り込み、向こう側にあるものが透けて見えます。

映り込みをしっかりと描きこむことで、よりリアルに水滴らしさを表現することができますが、絵のテイストなどによっては省略可能です。
シンプルな絵なら、濃い目の影を内側に描きこむことで、シンプルに水滴を表現することができます。

どれくらい描きこむかは、テイストに合わせて調整していきましょう。

 

1-3.条件によって影の内側が明るくなることも

通常の物体は光を通さないので、光源の反対側には暗い影ができます。

これに対し、水滴は光を通すため、光源の反対側の影に明るい部分ができることがあります。

光源が真上に近い位置や遠い場所にあったり、光が弱い場合は通常の影と同じ状態になるので、あまり気にすることはありませんが、知っておくと表現の幅が広がります。
水滴の透明感や光を強調することができるので、朝露が輝くイラストなどにもおすすめです。

 

 

2.水滴の描き方

ここからは、水滴の描き方を見ていきましょう。

【基本の描き方】

① ベースの色よりもやや濃い色で下地を塗る

まず、新しいレイヤーを作り、ベースのレイヤーの上に置きます。
その後、ベースの色よりもやや濃い色で、新しいレイヤーに下地を塗ります。

下地の色を選ぶ時は、画用紙や布が濡れたときの「元よりも少し濃い色」を思い浮かべると、選びやすくなります。

 

② 影を塗る

次に、光源側の影を塗っていきます。

まず、新しいレイヤーを作り、下地レイヤーの上に置いてクリッピングします。

次に、下地よりやや暗い色味を選び、エアブラシで光源側に影を入れます。
なじみにくい場合は、ガウスぼかしでベースになじませていきましょう。

 

③ 明るい部分を塗る

影が描けたら、今度は光源の反対側に光を入れていきます。

ベースの色よりもやや明るい色を選び、エアブラシで塗っていきます。
このときも、塗ったあとにガウスぼかしを使うとなじませやすくなります。

この工程は、影と同じレイヤーに描き、影と光の両方を書き終わった時点でガウスぼかしをかけると時短になります。
レイヤーをわける場合は、光の方のレイヤーにも忘れずにクリッピングをかけておきましょう。

 

④ 影から光の間をつなぐ

光の部分が描けたら、今度は影と光の間をつなぐように塗っていきます。

まず、下地の上に新しいレイヤーを作ります。
次に、光と下地の境のあたりからスポイトで色を拾い、エアブラシで下地が見えているあたりへ色を伸ばし、グラデーションになるよう影の方へと色をつなげていきます。

 

⑤ 光源側の光を入れる

今度は、光源側のフチに光を描きます。

1番上に新しいレイヤーを作り、クリッピングをかけます。(光のレイヤーに描いていってもOKです。)

光源の反対側の光から1番明るい色を拾い、エアブラシで水滴の壁をなぞるように描いていきます。

 

⑥ ハイライトを入れる

光源側に、ペンツールで白のハイライトを入れます。

 

⑦ 影をつける

最後に、水滴の下にできる影を描きます。

ベースのレイヤーの上にレイヤーを作り、エアブラシを使い影を描いて完成です。
影の色は、スポイトで光源側の影の最も暗い色を拾って使います。

 

また、明るい部分の広さやハイライトの形によって、水滴の高さや厚みが変わって見えます。
描きたい水滴にあわせて、調整していきましょう。

 

流れる汗や涙も基本的に描き方は変わりません。
流れはじめの部分がベースにうまく繋がるよう、エアブラシなどでなじませていくことがポイントです。


(汗・涙)