今回は手のグーの形を描いてみましょう。
まず手の構造について骨格を中心に確認します。
手の構造
名称を覚える必要はありませんが、骨格上の構造を覚えておくと理解しやすくなります。
手は手根骨、中手骨、指骨の三つの部位に大きく分かれます。
また、付け根部分で指が曲がる箇所を”中手指節関節”と呼びます。
指は指の付け根ではなく関節から曲がる
手をグーにするとき、どこから指が曲がるのでしょうか。
指の付け根からと思いがちですが、実際は中手指節関節から曲がります。
皮膚がついた手のひらから見ると、画像のしわの部分から曲がっているのが特徴です。
横から見ると手の甲と手のひら側で曲がる位置がよくわかります。
手の甲側は関節から、手のひら側は指が分かれる部分ではなくて、手前のしわ部分から曲がっているのがわかります。
中手指節関節はアーチを描く
次に押さえたいポイントは、関節が軽くアーチを描く点です。
この特徴は拳を正面から見たときに顕著です。
指の曲がる位置と関節部分の形に注意しながらグーを描いてみましょう。
実践!グーの形
ここでは手の甲側と手のひら側のグーの形を取り上げます。
①手の甲側から見たグーのアタリ
まず、手の甲側から見たグーです。
手の甲のアタリとして四角を描きます。
薬指と小指部分の中手指節関節部分のアタリを加えます。
人差し指、中指の関節から下の位置にあるので、薬指と小指の関節部分で緩やかに弧を描くように入れるとそれらしくなります。
中心線として十字を入れます。
4本の指のアタリを描きます。
指を加えます。
薬指と小指に関しては、この角度から見えないので関節の凹凸を描くだけにとどめます。
最後に手首を加えて完成です。
②手のひら側から見たグー
次に、手のひらから見たグーの描き方を見ていきましょう。
同じように手のひらのアタリとして四角を描きます。
手のひらに指が曲がる部分のしわを加えます。
関節部分のアタリを描きます。
人差し指の付け根を描きます。
人差し指から小指まで4本の指のアタリを入れます。
指は垂直に描くのではなく、手首中央の方向に描くとより自然に見えます。
小指の付け根を描きます。
親指を加えます。
小指から手首までの輪郭を描きます。
最後に手首を加えて完成です。
自分の手を写真にとってみよう
今回紹介した描き方は、あくまでもひとつの例であり、人によって描き方はそれぞれです。
自分の描きやすいやり方で描くのが一番ですが、手は複雑な構造であるため、実物を観察しながら描くことが大切です。
自分の手を写真に撮ったり、鏡に映したりして、観察しながら描いてみましょう。
初心者でデジタルペイントツールを持っている人は、スマホで撮った自分の手をトレースしてみるのもおすすめです。
ぜひいろんな手の形に挑戦してみてくださいね。
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「手の描き方」
(文・絵/吉田 セツ)