2022.03.11
【初心者向け】服のしわの描き方
服のしわは体の動きや外部の環境など様々な要素によって変化します。
ですが、どのような場合でも、しわは内力や外力、つまり「力」でできています。
服のしわを描くといつも変な感じになってしまう…という、服のしわに苦手意識を持つ方のために、描き方をわかりやすく解説していきます。
理屈がわからなくても描けるよう、「1277公式」というちょっとしたコツもご紹介します。
Index
1 まずは、初心者によくみられる惜しい例を見てみましょう。
その① 絵を見栄えよくするためにフィーリングでしわを描き足す
よく考えもせず感覚でむやみにしわを増やすのは危険です。
服がしわしわでげんなりしているように見えたり、体の一部が変な形に見えたりするからです。
服のしわは「力」でできることを常に念頭に置きましょう。
力の向きに従ってしわを描くと自然に見えます。
具体的な方法は後ほどご紹介します。
その② しわにできる影をただ線画に沿って狭い範囲に塗る
色を塗る際、丁寧に線画に沿って塗る必要はありますが、そればかりやってしまうと、立体感がないように見えてしまいます。
影は大胆に塗ることが特に重要だと思います。
光源を決めて、光が当たらない箇所は一旦すべて影にしてしまいましょう。
自分は、明るい部分と暗い部分の比率を2:8(8:2)または3:7(7:3)にするようにしています。
そこから、しわの凹凸をよく見て、どこに影ができるのか理解しながら、細かく描き足していくと良いでしょう。
2-1 しわを描く際は引っ張られる点に注目
布のどこがどう引っ張られるかを考えることで、自然なしわを描くことができます。
引っ張られてできるしわは力と同じ向きですが、図にある肘の部分のように、違う方向から同時に力がかかると、布が縮んでまた違う形のしわができます。
2-2 初心者向けしわの公式「1277」
いちいち力の分析をするのは物理の授業みたいであまりしたくない方や、形や物の動きなど難しいことは考えずちょっとした落書きがしたい方もいるかと思います。
なので、万能ではないですが、簡単に応用できるしわの公式をご紹介します。
「1」「2」「7」の3つの形を組み合わせるだけで、簡単にしわを描くことができます。
自分は肘や膝などの関節にできるしわを描く際よく使っています。
3 しわの着色
では最後に、しわに色を塗る手順についてご説明します。
冒頭でも説明したように、まずは明暗をはっきり分けましょう。
次に、しわの形をイメージしながら影の形を整えていきます。
頭の中でイメージするのが難しい人は、しわをあらかじめ線画で描くと良いでしょう。
奥行き感を出すために、より濃い影を追加しましょう。
一番光が当たらない部分なので、主に線画の周りに入れていきます。
このままでは色がシンプルすぎる気がするので、分かりにくいかもしれませんが、仕上げは、オレンジや紫を入れるのが好きです。
ここは個人の好みでいいと思います。
服のしわの描き方を簡単にご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
しわをよりリアルに描くためには、写真を観察し、しわのでき方を観察することが一番だと思います。
鏡の前で、描きたいポーズをして写真を撮り、実際にできる服のしわを参考にしながら描くのもいいと思います。
もちろん、リアルさをあまり追求せず、「1277公式」のようなコツを自分で見つけて、素早く描くのも正解です。
たくさん観察したり、練習したり、自然で質感のあるしわを目指していきましょう!
(文・絵/でぺ)
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