水着やチアガールなど、おへそだしの女の子を描いたイラストは必ずと言っていいほど、おなかの部分を強調しています。
今日はそんな女の子の特に魅力的な部分である「おなか」の塗り方を紹介していきたいと思います。
個人的に思う、初心者が影を塗る際ついやってしまう悪い癖についても少し触れていますので、ぜひ見てください。

おなかの塗り方を紹介する前に、影入れ全般に役立つような考え方とテクニックについて見ていきましょう。

■影入れの基本

①影入れの考え方

最初に、影入れの基本的な考え方をご紹介します。
影を塗る時に考えなければならないのは、画面中の光がどこから射してきて、どこに当ててどこが影になるかということですね。
これはおなかに限らず、ライティング全般に通用する考え方になりますが、基本的には手前側を明るくし、奥を暗くしたほうが画面に奥行きが出るので、まずこれを踏まえて光源を設定します。

②影の塗り方

おへその塗り方を例に、影の塗り方についてご説明します。
同じ物体に対し、光が強く当たる場合と、光源から遠く、少ししか光を浴びていない場合、どちらの物体の表面の色の境目がくっきり残ると思いますか?
前者は外界から光の影響を強く受けるため、この場合もちろん後者の方ですよね。
これは肌の塗りにも通じることです。
光源から近く、落ち影ができる部分は縁をぼんやりとぼやかしてあげましょう。
逆に、反対側は光源から遠いため、影はある程度くっきりと描いた方が、立体感が出やすいです。

服や髪による肌の落ち影をエアブラシなどで精一杯ぼやかそうとするのは初心者がよくやってしまうことですが、色が混ざって、絵を見る人からしては、立体関係が掴めず、画面が汚く感じてしまいますので注意しましょう。
冒頭でお話しした初心者がやってしまう悪い癖とはこのようなことです。
服のしわの描写を例に取り上げました。

私がよく見る惜しい例は右側のように、おそらくエアブラシとぼかしツールで影を塗ったと思われる絵です。
境界線がぼんやりしていて色が混ざっているように感じます。
左側の絵ほどはっきりと影と光を区別しなくてもよいのですが、布の性質によって強弱をつけてほしいところです(ここでは制服のブレザーのようなそこまで柔らかくない布をイメージしているため影をはっきりとわかるように描きました)。

 

■おなか塗り

①おなかの構造

では、次から本格的におなか塗りに入っていきます!
おなか表面の凹凸をいかにリアルに表現することが肝になりますが、腹筋やおなか下部にある脂肪など特徴的な部分を捉えればよく、実際の筋肉・脂肪の位置をそのまま細かく再現する必要はないので、ここではざっくりとした形をご紹介します。
作画コストが上がりますが、細部まで完璧にこだわりたい人は専門書を参考にした方がいいと思います。

まだラフですが、線に沿ってざっくり影を入れてみました。
普段の作業ではペン入れに入った後は作業の前戻りはしないように心がけていますので、色ラフを作成し、影を入れ、構造上どこかおかしい点がないかをチェックするようにしています。
前節①で述べたように、光源から遠い側(ここでは左側)は思いっきり影にしましょう。
立体感が出やすくなります。

②影

線画後、色塗りに入る前に、色ラフで塗った影をコピーして持ってきましょう。
時間短縮の他に、塗りのイメージも掴みやすいからです。
ある程度整えておくと後が楽になります。
下の図の左側の、灰色かかった部分が私が作成した色ラフになります。


ここで、先ほど紹介した影の塗り方を思い出しましょう。
ぼかしすぎないことが重要です。
光源に近い影を適度にぼかし、光源から遠い影はくっきり残すようにしてメリハリを出していきましょう。
最初は難しいと思いますが、自分もいつも試行錯誤しながら丁寧に塗ったり消したり繰り返しています。


影その1のレイヤーは一度非表示にして、必ず影になる部分とより強調したい部分に影を入れていきます。
濃く入れすぎないように色のチョイスが大事です。
縁を強調することでふくらみが出るので輪郭を一段階濃くします。
光が左から当たっている感じにしたいので、うるさい描写は省きます。
右側だけ腹筋のラインを軽く残しました。
また、おなかの構造を意識しておへそまわりの丸みを塗るようにしています。
現実的におなかは平坦であることが多いですが、凹凸がわかりやすい絵のほうが好きなのでここは好みによると思います。
Y字ラインについても同じことが言えます。


一通り塗り終わったら、影その1のレイヤーを表示させて次のステップに行きましょう。

この節で影の塗りはほぼ終わりになります。
影その2よりも濃い影を追加します。
赤みがかかった色より思いっきり茶色にしましょう。
ただし、広範囲に入れてしまうと画面が汚くなってしまいますので適度に入れます。
線画をよりなじませる感じで、輪郭に軽く入れるといいと思います。
また、髪の毛と服による落ち影ができる場合は忘れずにちゃんと描くようにしましょう(ここでは省略させていただきます)。


最後にハイライトを追加します。
光が当たる部分をより明るくすることで艶っぽく仕上がるためです。
純白ではなくオレンジ系の色をうっすらと足していきましょう。
ここで、レイヤーの描画モードはオーバーレイにします。
背景によってはリムライトや環境光を足さなければなりませんが、白背景のおなか塗り講座ですのでここでは省きます。

お疲れ様でした。
これでおなかの塗りは終わりました。
線画の色を調整しなじませましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
影のつけ方、塗り方が少しでも参考になれていたらうれしいです。
ぜひ皆さんも、おなか塗りに挑戦して、女の子の魅力をどんどん広げていきましょう。

(文・絵/でぺ)
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