2023.03.23
レイヤーブレンド通常と通過の違いとは？
レイヤーブレンド「通過」にどんな効果があるか知っていますか？
「通過」はレイヤーフォルダ特有のレイヤーブレンドで、レイヤーフォルダを新規作成した際のデフォルトとして設定されています。
そんな「通過」ですが
「通常」は何となく分かるけど「通過」ってそもそも何？
と言われる事が多い機能でもあります。
今回はそんな方のためにレイヤーブレンド「通常」と「通過」の違いをなるべく噛み砕いた形でご紹介いたします。
Index
レイヤーフォルダとは
レイヤーフォルダはごちゃごちゃしがちなレイヤーを整理する事ができるレイヤー機能です。
PC/iOS/Android版メディバンペイント全てでご利用いただけます。
詳しい使い方はこちらの記事をご覧ください。
PC
iPhone/iPad
Android
レイヤーブレンドとは
レイヤーブレンドとは、レイヤーブレンドを設定したレイヤー以下のレイヤーにレイヤーブレンド特有の影響を与える事ができるレイヤー機能です。
今回ご説明するレイヤーブレンド「通常」はレイヤーフォルダ及び単体のレイヤー（カラーレイヤー/8bitレイヤー/1bitレイヤー）で設定する事ができますが、「通過」はレイヤーフォルダ特有のレイヤーブレンドとなります。
「通過」以外の各レイヤーブレンドの効果はこちらの記事で説明しております。
「通常」と「通過」の違い
まずはじめにこちらのイラストをご覧ください。
こちらのイラストのレイヤー構成とレイヤーブレンドは以下のような状態になっています。
以上のように、最上部のレイヤーフォルダ（レイヤーブレンド：通常）の中に
・キャラの色（レイヤーブレンド：乗算）
・線画（レイヤーブレンド：通常）
が格納されている状態です。
「背景」レイヤー（レイヤーブレンド：通常）のみレイヤーフォルダに格納されていません。
では次に、最上部のレイヤーフォルダの
レイヤーブレンドのみを「通常」から「通過」に変更してみます。
「通過」に変更した結果のイラストがこちらです。
先ほどのイラストと比べて、明らかにキャラクターが不自然に暗くなりました。
なぜこんなに変化してしまったかというと
「通常」と「通過」は、レイヤーフォルダ以下のレイヤーへの影響範囲がそれぞれ大きく違うからです。
こちらの図のように、レイヤーフォルダを「通常」に設定した場合はレイヤーフォルダを突き抜ける事なく、設定したレイヤーフォルダ内のみで影響し合う状態となります。
なのでこちらはキャラクターが背景の上に乗る形で調和しています。
逆にレイヤーフォルダを「通過」に設定した場合は、レイヤーフォルダ内の情報が、レイヤーフォルダを突き抜けて下にあるレイヤーまで影響を及ぼしている状態となっているため、レイヤーブレンドを「乗算」に設定している「キャラの色」レイヤーがレイヤーフォルダ外の「背景」レイヤーと混ざり、色が暗くなってしまいました。
以上のように「通常」と「通過」にはそれぞれ違った特性があるため、レイヤーフォルダ単位で影響を完結させたいか否かで「通常」と「通過」を切り替える必要があります。
重要な活用例
次に、レイヤーブレンドが「通過」のままでは使うことのできない重要な活用例をご紹介します。
利用頻度の高い使い方ですのでぜひ覚えてくださいね。
①レイヤーフォルダに対してクリッピングマスクをかける場合
レイヤーフォルダにクリッピングマスクをかける時にはレイヤーブレンドを「通過」から「通常」に変更する必要があります。
クリッピングマスクの使い方はこちらの記事もご覧ください。
②レイヤーフォルダに対してマスクレイヤーを使用する場合
レイヤーフォルダに対して、マスクレイヤーを使用する場合もレイヤーブレンドを「通過」から「通常」に変更する必要があります。
マスクレイヤーの使い方はこちらの記事もご覧ください。
PC
iPad
iPhone
Android
デフォルト設定を「通過」から「通常」へ変更する方法
最後に応用知識です。
PC版メディバンペイントでは新規でレイヤーフォルダを作成する際のデフォルト設定を「通過」から「通常」に切り替える事が可能です。
頻繁にクリッピングマスクやマスクレイヤーを使用される方はぜひこちらも活用してみてください。
①メニュー<ファイル<環境設定 を選択
②レイヤーフォルダー<「作成時のブレンドを「通常」にする」にチェックを入れる
以上でデフォルトが変更されます。
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