2023.05.12
メディバンライブラリ03 「メディバンライブラリ」で服のイラストを描いてみよう!
皆さんは、メディバンライブラリを使っていますか?メディバンライブラリを使えば、簡単に雰囲気のよいイラストに仕上げる事ができます。初めてイラストを描く人でも簡単に使えるため、イラストの練習用コンテンツとして最適です。
そんなメディバンライブラリですが、「使い方がよくわからない」「うまく有効活用できていない」という方も多いのではないでしょうか。今回は、メディバンライブラリで実際にイラストを描いていく様子をお伝えします。メディバンライブラリを今よりも有効活用したい方はぜひ参考にしてください。
Index
メディバンライブラリとは
メディバンライブラリとは、メディバンで提供している「描いて楽しむサービス」のことです。
2021年にリリースしてからは、イラスト初心者をはじめ多くのクリエイターが利用しています。
メディバンペイントはWindows・Mac・iOS・iPadOS・Androidに対応していますが、メディバンライブラリはすべてのOSに対応しています。PC・タブレット・スマホ、どこからでもアクセスできるため、好きなデバイスからいつでも練習を始められます。
メディバンライブラリの特徴は、初心者でも簡単にイラストが描けるようになる教材が多く揃っている点です。なかには、線をなぞれば簡単に描けるものもあるため、初めてイラストを描く方や、これからイラストづくりを趣味にしたい方には最適です。
メディバンライブラリには、以下のような機能が搭載されています。
- 「色を塗ってみよう」
- 「線をなぞってみよう-やさしい-」
- 「線をなぞってみよう-むずかしい-」
- 「服を描いてみよう」
- 「目を描いてみよう」
- 「髪を描いてみよう」
- 「SNSアイコンを作ろう!」
- 「見本を見ながらやってみよう」
- 「4コマ漫画テンプレート」
- 「創作テンプレート」
- 「ART streetイラストチャレンジ」
このうち、「線をなぞってみよう-やさしい-」「目を描いてみよう」「髪を描いてみよう」「SNSアイコンを作ろう!」は、初心者向けコンテンツとして配信されています。「色を塗ってみよう」では色塗りを練習できます。自分の好みの色を見つけたり、綺麗に仕上がる色を見つけたりと楽しみ方も豊富です。
各種機能は随時アップデートしていく予定です。今後のさらなる機能拡充にご期待ください。
メディバンライブラリで服のイラストを描くときのポイント4選
ここからは、メディバンライブラリで実際にイラストを描いていきます。今回は服を着たキャラクターを描いてみましょう。
まずはメディバンライブラリのアクセスの仕方と、今回使用するイラストを紹介します。
メディバンライブラリには、アプリ左側「描いてみよう」の下から2番目「ライブラリ」からアクセスできます。
PC版
iPad版
iPad版も「描いてみよう」の下から2番目に「ライブラリ」が位置しています。「ライブラリ」をタップすれば、メディバンライブラリが開きます。
iPhone版・Android版
iPhone版・Android版は下段の一番左に「ライブラリ」があるので、それをタップすればメディバンライブラリが開きます。
次にライブラリの画面が現れますので、「服を描いてみよう」を選択しましょう。
「服を描いてみよう」には、描ける服のバリエーションがいくつも存在します。
今回は、「カフェ風メイド服」を描いてみます。
開いてみると、素体となる絵が出てきます。メディバンライブラリで描けるイラストは、このようにお手本となる型がすでに描かれており、なぞるように描けるのが特徴です。「線画」レイヤーにお手本が描かれているので、そちらを参考に描いていきましょう。
線画は、「ここに描いてね」レイヤーに描いていきます。お手本のレイヤーの不透明度を調節したり、色を変えたりして描きやすいように調節しましょう。
服を描く際は、以下の4つを意識して描いていきましょう。
- お手本を気にしすぎない
- 長い線ですーっと描く
- 「服らしさ」を意識して色を塗る
- 肌は「服を着ている感」を出す
ポイント①「お手本を気にしすぎない」
お手本があると、ついついそれを完璧になぞるように描きたくなります。もちろんそれはとても大事な能力ですが、慣れないうちはある程度合っていればOKです。下のイラストを見てください。
こちらは、わかりやすいように、お手本の線画の色を赤色にしています。このように、お手本にとらわれすぎずに自分らしくイラストを描いていきましょう。
ポイント②「長い線ですーっと描く」
たとえば、こんなお手本があったとします。
これをもとに線画を描いていくのですが…
短い線をたくさん引くように描くと、ガタガタになり、汚い印象の線になってしまいます。
長い線で、すーっと字を書くように描くと、すっきりとした綺麗な線になります。何度もお手本をなぞってみて、納得のいく線を引けるようにしてみましょう。
この技術を今回使う服のイラストに応用すると、以下のようになります。
均一な線で描かれているので、とても綺麗な絵に見えるかと思います。
ポイント③「服らしさ」を意識して色を塗る
服は、らしさが出るように塗っていくのがポイントです。
修正がしやすいように、色を塗るための新しいレイヤーを作ってお絵描きしていきます。バケツツールを使って好きな色で塗っていきましょう。お手本通りに塗るのもいいですし、こんな服を着たいな~とか考えながら塗るのもアリですね!
バケツツールについてはこちらの記事もチェックしてください。
バケツツールの使い方について
https://medibangpaint.com/tutorial/pc/use-bucket/
レイヤーは管理しやすいように、フォルダーを作って作業します。色塗りレイヤー用のフォルダーは、今回はこのように分けてみました。
ネクタイや襟の部分など、服のパーツごとにレイヤーを分けています。こうすると頭の中も整理しやすく作業が捗ります。
服の下塗りはこちらで完成です!
では影とハイライトをつけていきます。先ほど作った着色フォルダーに、影レイヤー(乗算)とハイライトレイヤー(スクリーン)をクリッピングします。
以下のように、着色フォルダーのブレンドを「通常」にしておくのを忘れないようにしてください。この変更を行わないと、正しく影が表示されませんので注意です。
準備ができたら、影を塗っていきましょう。
影は服の形を意識しながら塗りましょう。たとえば肩の部分はふっくらと、丸っこい波のように塗るのがコツです。服はあそび部分や生地の質感を出せるよう、丸っぽさを意識して描くとリアルな服に近づきます。
これで服の色塗りが終わりました。光の当たる部分・影の部分がわかることで、メイド服の可愛さが際立ちますね。
これで完成でもいいのですが、せっかくなのでキャラの方も塗っていきましょう。
ポイント④肌の影で「服を着ている感」を出す
肌を描くときは、服の近くの部分に影を塗ると、ぐっと「服を着ている感」が出ます。服の厚みによって、袖・丈の部分は肌と段差ができます。この段差に生じる影を塗ることで、服を着ている感をより強調することができます。
こちらも服の時と同じように、バーツごとに分けてレイヤーを作ります。
下塗りができたら、影やハイライトを塗ります。
肌の影はエアブラシなどで、柔らかく塗りましょう。肌と影がはっきりと分かれてしまうと、不自然な暗さになってしまい、違和感を覚える原因になります。柔らかさを演出すれば、自然な影が描けます。
とはいえ、影が薄すぎると服も肌も強調されないため、他の肌の影に比べてややハッキリめに塗るとよいでしょう。
できました!
塗り絵のように簡単に描けるため、イラストづくりの楽しさを味わえるのではないでしょうか。
できた服は、今後別のイラストを描くときの参考にしてみましょう!服の形状や線画を応用すれば、別のイラストを描く際も綺麗にまとまった仕上がりになります。
イラストを更にアレンジしてみよう
イラストが完成したら、違う色の服も見てみたいですよね。ですが、また一から塗りなおすのは大変です。違う色で塗った場合の雰囲気を確かめたいときは、下塗りのレイヤーの色を変えてみましょう。
「クリッピング」機能を使って色を変えます。
青い服のレイヤーの上に新規レイヤーを作成し、「クリッピング」を設定します。
カラーサークルから黄色を選んだ状態で、塗りつぶしツールを使って服全体を囲うように塗りましょう。
このように、簡単にカラーチェンジができます。
クリッピング機能の詳細は、こちらをチェックしてください。
クリッピングについて
https://medibangpaint.com/use/2019/09/clipping-function/
他にもバケツツールで一部分だけ塗りつぶしたり、色相・彩度・明度フィルタで調節したりしてもOKです。メディバンペイントのクラウド素材や、和柄フィルタ機能を模様に使うのもオススメです。素材やフィルタを変えることでイラストの雰囲気を変えられるので、色々なパターンを制作することができます。
イラストは色味で雰囲気がガラッと変わるので、ぜひ色々なパターンを試してみてください。
色相・彩度・明度フィルタについて
https://medibangpaint.com/use/2018/04/filter-color/
クラウド素材について
https://medibangpaint.com/use/2021/06/how-to-use-medibang-paint-materials/
和柄フィルタについて
https://medibangpaint.com/use/2018/08/wagara/
まとめ
今回はメディバンライブラリの「服を描いてみよう」を使って、イラストを描くポイントを紹介しました。
「服を描いてみよう」シリーズには、今回紹介した下絵のほかにもさまざまなイラストがありますので、今回解説した手法を他のイラストでも試してみてくださいね。
こちらは「クラシカル風メイド服」の作例です。
(文・絵/つかさん)
Twitter:https://twitter.com/Tsukasan0823
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