2023.09.08
【手を差し伸べるイラストを描いてみよう!】「前に出す手」の描き方のコツとは
手を差し伸べるポーズは、アイドルや女の子はもちろん老若男女問わず使うことができる人気のポーズです。
まっすぐこちらを見て手を差し伸べるキャラクターには、視線がひきつけられますよね。さらに、手を前に出すことでイラストに「奥行き」や「立体感」も生まれます。
しかし、いざ描こうとすると「腕がどうなっているのかわからない」「手の向きがいつもと違うのでうまく描けない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「手を差し伸べるイラストの描き方」についてご紹介します。手を前に出すときに気をつけたいポイントについても解説するので、よかったら参考にしてみてくださいね。
Index
1.【手を差し伸べるイラストの描き方|手順その①】ラフを描きながら構図を考える
まず最初に、どんな構図にしたいかを考えましょう。一口に「手を差し伸べるイラスト」と言っても、体が正面を向いているのか前を向いているのか、アングルはどうするのかなどによって印象が変わります。
また、
・握手を求めるように手を差し伸べる
・空に向かって手を差し伸べる
・しゃがんでいる人に手を差し伸べる
など、手を差し伸べるポーズでさまざまなシーンを描くことができるので、どんなイラストを描きたいのかラフを描きながらイメージを固めていきましょう。
2.【手を差し伸べるイラストの描き方|手順その②】手を描く
通常は顔や体全体を描いてから手や腕を描いていきますが、今回は「手を差し伸べるイラスト」の1番のポイントとなる「腕」と「手」にしぼって描き方をご紹介したいと思います。
ラフで大体のイメージが固まったらアタリを描き、下書き・線画を描いていきます。
2-1.【手を描くときのポイント】手の向きによってどう見えるかを考えよう
手を差し伸べるイラストでは、手のひらや手の甲が正面を向いていないことが多いので、形をつかむのが難しいですよね。
いつもと違う向きの手を描くときは、手をシンプルな形にして「向きを変えるとどう見えるか」を考えると描きやすくなります。
たとえば、手のひらを直方体に見立てると厚みがわかりやすくなります。また、手の形を大まかにつかみたいなら、指がくっついている手袋やミトンで考えるのもおすすめです。
指の描き方で迷うときは、関節ごとに区切って円柱としてとらえるとわかりやすくなります。
複雑なポーズの場合は、頭だけで考えるよりも実物を見た方が描きやすいので、自分の手の写真やポーズ集を参考にして描いてみるとよいでしょう。
2-2.【手を描くときのポイント】肉付けをするとリアル度UP!
手のアタリが描けたら、今度は肉づけをしていきます。手のひらは以下の3つの膨らみを意識すると、リアルな印象に近づきます。
・人差し指〜小指の下にある手のひらの膨らみ
・親指の下の膨らみ
・小指側の下の手のひらの膨らみ
必要であれば、絵柄に合わせて指の肉付けもしてみましょう。
手の描き方については、こちらの記事もぜひ参考にしてみてくださいね。
▶️手の描き方講座
https://medibangpaint.com/use/2022/12/how-to-write-by-hand/
▶️手首を描いてみよう!〜構造理解編
https://medibangpaint.com/use/2021/04/how-to-understand-and-draw-the-structure-of-the-wrist/
▶️【スキルアップ】骨格と比率から見た手の描き方【中級編】
https://medibangpaint.com/use/2021/03/how-to-draw-a-hand-intermediate/
3.【手を差し伸べるイラストの描き方|手順その③】腕を描く
手が描けたら、今度は手と体を繋ぐように腕を描いていきます。今回は手から先に描いていますが、大まかなアタリを描いたあとはポーズによって腕から描いていくこともあります。
腕と手を描く順序はどちらからでもOKです。ぜひご自身が描きやすいと感じる順序で描いてみてくださいね。
それでは、腕を描くポイントについても見ていきましょう。
3-1.【腕を描くときのポイント】向きによって腕の見え方がどう変わるか考えよう
手を前に出しているときは、腕の見え方が通常とは大きく変わります。
たとえば、正面を向いて手を下におろしているときは、手は長方形のような形に見えますよね。しかし、手を前に出すと腕が円柱であることがよくわかるようになります。
円柱は、向きによってこれだけ見え方が変わります。
腕を前に出しているときは、画像の「少し横から」の状態に近いので、こういった形になることをなんとなくイメージしておくと描きやすくなります。
3-2.【腕を描くときのポイント】肘から上と下を意識するとリアル度UP!
円柱でなんとなく形をつかんだら、肉付けをしていきましょう。デフォルメしたイラストなら腕はフラットな形でいいのですが、よりリアルな印象にしたいときは肉付けをして凹凸をつけると効果的です。
腕は肘から下と上で筋肉のつき方が違うので、凹凸の場所や形が違います。
どこがふくらんでいてどこが凹んでいるのかを意識しながら描くと、リアル度がアップするのでぜひ挑戦してみてくださいね。
筋肉のつき方を知っておくと凹凸がわかりやすくなるので、より知識を深めたい方は筋肉のつき方をネットで調べたり、「美術解剖学」の本を参考にするのもおすすめです。
3-3.【腕を描くときのポイント】3Dモデルや写真を参考にするのもおすすめ
「手を差し伸べたときに、腕がどうなっているのかわからない」というときは、鏡の前で自分で描きたいポーズを撮影して参考にしてみましょう。自分の部屋に大きめの鏡がないときは、アプリなどで3Dモデルを作成して参考にするのもおすすめです。
・マジックポーザー
・イージーポーザー
など3Dモデルを作成できるアプリがあるので、どう描けばいいのかわからないときは参考にしてみてくださいね。
4.ART streetの「トレスde描こう!」を活用する
メディバンペイントの「トレスde描こう!」では、手を差し伸べるイラストを簡単に描くことができるトレス素材が無料で配布されています。この素材を使ってイラストを描くことで、手を差し伸べるポーズの「腕や手の向き」を練習することができるので、ぜひ活用してみてくださいね。
手を差し伸べる(前に出す)イラストの素材は、以下の3枚です。
どれも「アイドル」や「仲良しな2人」のイラストを描きたいときに、とても活躍しそうなトレス素材ですよね。
トレスde描こう!を使って描いたイラストは、メディバンペイントのお絵描き投稿サイト「ART street」はもちろん、それ以外にも投稿することができます。「ART street」に投稿すると、さらにたくさんのトレス素材が追加されていくので、ぜひイラストを描いて投稿してみましょう!
※トレス素材のロゴはできるだけ消さずに使用しましょう。その他の利用規約、注意事項は「トレスde描こう!」のページからご確認ください。
▶️「トレスde描こう!」はこちら
https://medibang.com/page/if/traceanddraw/
▶️手を差し伸べる・手を前に出すポーズのトレス素材はこちら
https://medibang.com/materials/detail/h7714yz2c7bsvd2w6jbmwsbzg82/
https://medibang.com/materials/detail/bo7152p7cs9voyk6h8nmbge1hti/
https://medibang.com/materials/detail/js71l4hov68gweo4y2mnca7cws5/
5.色塗り
線画が描けたら色を塗って完成です。リアルな印象に近づけたいときは、腕の凹凸を意識して影をつけてみてくださいね。
6.まとめ
それでは最後に、手を差し伸べるイラストの描き方をまとめてみたいと思います。
手を差し伸べるイラストを描くときは、
・実物や3Dモデルを参考にする
・向きが変わることで「腕・手」の見え方がどう変わるかを考える
・肉付けをする
の3つのポイントを意識します。
特に実物や3Dモデルを観察して描いてみることは大切で、繰り返すうちに「手を前に出したときの、腕や手の形」がだんだんとつかみやすくなります。
メディバンペイントのトレス素材を使うと、イラストを描きながら「手を差し伸べるポーズ」を練習することができるので、よかったらぜひ試してみてくださいね。
(文・絵/Amane)
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