イラストが上手くなりたい!

絵を描く人にとって永遠のテーマです。
しかも、難しいことにこれという正解がありません。
練習方法は100人いれば100通りあります。
今回は、その一例として、私が決して上手くないレベルからどうやって練習を積んだのかを紹介したいと思います!

まずこちらを見てください。
恥を承知で公開するのですが、1枚目が2015年頃に私が描いたファンアートです。
この頃はただ好きなキャラクターをなんとなく描いて、気が向いたら同人誌を発行して…という感じでした。
その後、2016年〜2019年頃まで3年ほど、多忙であまり絵を描かなくなってしまい、イラストの描き方や勘を忘れてしまいました。

2枚目が2020年冬現在です。
2020年のはじめ、広告漫画家(企業の商品のPRや広告用の漫画・イラストを描いています)の仕事を始めようと思い立ったのですが、ただの趣味絵ではなく、「絵でお金をもらう」わけですから、いままでのように適当な絵ではいけない。
もう一度きちんと絵を勉強し直そう!と思い、基礎からイラストの練習をはじめました。

私のイラスト練習方法

①ポーズ集などをとにかくトレスする
②好きな絵や写真を模写する
③自分で描いてみる
④描いた絵を他人に公開する

①〜④の繰り返し

「え!これだけ!?地味!すぐに上達するようなコツとかないの!?」と言われてしまいそうですが、経験上、とにかくトレスと模写。これに尽きます。
がっかりしたかもしれませんが、これこそ最大の近道です。
これをしっかりやれるかやれないかで結果が変わります。
少し基礎練習に時間を割いてみませんか?
これからイラストを練習したい!でも何からやったらいいかわからない…というビギナーさんのために、それぞれの項目の具体的な方法をお伝えしていきます。

 

①ポーズ集などの素材をトレスしてみよう

あなたのイラスト、手癖で描いていませんか?

なんとなく好きなキャラを、なんとなく自分の得意な角度で、なんとなく顔だけ、全身は描けないからバストアップで…手は苦手だから隠して…
毎日イラストを描いているのにいまいち上達しないなあと感じている方の中には、こうして手癖で描いてしまっている人が少なくありません。

「でも、好きな絵柄で描きたいし、デッサン練習とか苦痛だよ!」

その気持ちとても良く分かります!
目をとにかく強調した絵柄、全身がシュッと長いスタイリッシュな絵柄、ゆるキャラのような可愛い絵柄…いろいろな表現の方法があり、こういう絵が描けるようになりたい!と好みが固まっている人もいるでしょう。
しかし、基礎あってのアレンジ表現です。
基本を理解した上でアレンジをした方が、絵に説得力が出ます。
頑張ってまずは人の体の構造を理解しましょう!

まずは、人体のトレスをおすすめします。

★トレス(トーレス)…元になる絵や写真などを上からなぞること。写し絵。
おすすめの素材:デッサン用の本、イラスト練習用のポーズ集、写真など
キャラクター色の薄い、人体構造が良くわかるような素材が良いです。

●メディバンペイントでトレスする場合の手順

私は、イラスト練習用のポーズ集を一冊買い、1日1〜2ポーズ選んでトレスしていきました。
1冊丸々やり終える頃には、今までの自分の変な手癖がかなり抜けました。
本を買えない…という方は、インターネット上に無料のポーズ素材を公開しているサイトもあるので、そういったものを探してみましょう。
この時、ただなぞるだけではなくて、顔の大きさはどのくらいかな、手はここから繋がるんだ、など、パーツのひとつひとつがどういう構造をしているか考えながらゆっくりなぞっていきましょう。
いざトレスしてみると、いかに自分が手癖やイメージで人体を描いていたのか分かると思います。
とにかく数をこなしていきましょう。

 

②好きな絵や写真を模写しよう

①のトレスをある程度数をこなすと、なんとなく体の構造やバランスが手に染み付いてきます。
その後は、トレスではなく、お手本を見ながら描く「模写」に移行しましょう。
自分の好きなイラストレーターの絵、漫画本、好きな俳優の写真、など、なんでもOKです。
自分が上手いと思った絵を模写しましょう。
モチベーションを上げるためにも、自分のテンションが上がる素材を選ぶと良いですよ。

●模写する時のポイント

模写する手順は、
全体の形の把握→パーツごとに形を描く→細部の描き込みです。

目など細かい部分から描いてしまうと、肝心の全体のバランスが整わず、また、いつまでも模写が完成せず練習になりません。
あくまで全身の動きの流れを掴むための模写なので、細部まで描き込む必要はありません。

模写を繰り返していくと、上手い人がどういう線を描いているのか理解できるようになってきます。
地道ですがとにかく繰り返しましょう。

●迷い線について

線を一本に定めず、何度も重ねて描く、いわゆる「迷い線」
迷い線のある絵は上手く見えるんです。
何故かというと、複数の線の中から脳が自動的に最適な線を補正して見てしまうからです。
下書きは上手く見えるのにペン入れをすると途端に微妙になってしまう現象と同じです。

模写をする際、迷い線を一本にする作業をしてみましょう。
一本の線でバシッと決める。
難しいのですが、その一本が本当にそのパーツを表すのに必要な線であり、描き方を手に叩き込むための近道です。
また、周りの線が削ぎ落とされるおかげでとてもスッキリと垢抜けて見えます。

 

③自分で描いてみよう

トレスと模写で特訓を積んできました。
もうこの頃には、初期とは比べものにならないくらい、正しい体の構造や描き方が頭と手に染み込んでくるでしょう。
基礎が身についた状態で、いざ自分の描きたいイラストを描いてみましょう。
その際、トレスに使ったポーズ集などの素材から構図のヒントをもらって描いてみてもいいでしょう。
ずっと地道なトレスと模写だけでは、気持ちが萎えてきてしまいますよね。
こうして練習の合間に自分の好きな絵を描くことがとても大事です。
練習の成果も発揮できる上、モチベーションも維持出来ます。

色塗りについて

色の塗り方も100人いれば100通り。
塗り方のメイキング記事や、憧れの人の絵の塗り方を参考にしてみましょう。
この塗り方は取り入れたい!これは自分には合わない…などいろいろな方法を試して、自分好みの塗り方を固めていきましょう。

●参考記事●
イラストを描こう 初心者向け(2) -線画・着色

【初心者向け】下塗りって何をすればいいの?【配色アドバイス】

アニメ塗りで髪の毛を塗ろう!

 

④描いた絵を公開しよう

③で描いたイラストを、他の人に公開してみましょう!
「これ、上達方法に関係ある?」と思うかもしれませんが、とても重要です。
描いた絵を、SNSなどで趣味の合う友達など他の人に見てもらって、ワイワイ話したり、評価されるととても嬉しく、何よりのやる気になります。
また、最近では有料ではありますが、描いた絵をプロが添削してくれるようなサービスもあります。
具体的なアドバイスがもらえるとレベルアップに直結しますよ。

 

まとめ

トレス・模写の基礎練習→オリジナル作品を描く→公開する

あくまで私のやった方法ですが、この繰り返しで、イラストは見違えるように上手くなります。
イラストの練習は筋トレと同じ!数をこなせばこなすほど確実に成果になって現れます!
面倒に感じるかもしれませんが、少し立ち止まって、本格的に練習始めてみませんか?

※注意※
紹介したトレスや模写は、あくまで自分の絵の上達のための方法です。
自分の中だけにとどめましょう。
他人のイラストをトレスしたものをオリジナルと言って公開したり、無断で転用することは絶対にやめましょう。

(文・絵/はらなおこ)
twitter:@nao_comic