2020.03.30
【初心者向け】手の描き方
ゴツゴツした太い指、しなやかで細い指。
繊細さのある指遣い、荒々しい指遣いなど、手はその人の個性を大きく表現するパーツの一つです。
思い通りに手を表現することができると、イラストの魅力もぐっと高まるはずです。
そこで今回は、手の描き方の基本についてご紹介します!
Index
手を描くときのポイント
手を描くときに気を付けたいポイントは、以下の3つです。
・手の大きさ
・アタリを描く
・指や関節の動き
では、それぞれのポイントについて詳しくみていきましょう。
ポイント1:手の大きさ
手を描くときに、最初に注意したいのがその大きさです。
手の大きさが極端に大きかったり小さかったりすると、見る人が違和感を抱いてしまいます。
手の大きさは、一般的には「顔の大きさと同じくらい」です。
おでこから顎の先までと、中指の先から手首までの長さがだいたい同じになるので、手の大きさに迷ったときは顔の大きさと比較してみましょう。
また、女の子やミニキャラなど幼さを強調したい場合は、顔の大きさと同じくらいに描くのではなく、わざと小さめに描くことでより可愛さを増すことができます。
描くイラストのスタイルによって、手の表現を使い分けてみるのもよいでしょう。
ポイント2:アタリを描く
手はいつも見慣れているものなので、ついいきなり描いてしまいがちですが、実は結構難しいものです。
うまく描けないときは、まず「アタリ」を描いてみるのがおすすめです。
「アタリ」とは比率を確認するために簡略化された絵のことを言い、ラフよりも比率を意識したものとなっています。
まず、手の比率は以下のようになっています。
これを簡略化して、例えば下のミトンのようなアタリにしてみます。
このアタリは、「手の平」「親指」「指(人差し指・中指・薬指・小指)」というようにパーツごとに分けて描いています。
注意したいのが、「指の付け根は真っ直ぐではなく、弧を描いている」という点です。
手を描く時はいきなり描くのではなく、このような簡単なアタリを先に描いて、おおまかな形を把握することでより描きやすくなります。
ポイント3:指や関節の動き
手を描くときに失敗しやすいのが、指の動き方です。
手を握り締めたり指を曲げたりするときに、本来あり得ない方向に曲げてしまうと、違和感のある絵になってしまいます。
指や手首の関節はそれぞれ曲がる方向が決まっています。
絵を描きながら「本当にこの方向に曲がるのか」を自分の手を実際に動かして確認してみましょう。
手の描き方の例
では、特に注意したい指の動きについてみていきましょう。
①手を広げる
手を広げたとき、指は放射状に広がります。
②握り拳
握り拳は、人差し指から小指までの描き方に注意が必要です。
自然に拳をつくると、人差し指から小指までの第2関節の部分は「小指に向かって下がるガタガタとした斜めのライン」になります。
また、第2関節から先の指の向きが、手首に向かってまっすぐではなく「放射状になる」というところも注意したいポイントです。
手の平側を下に向ける場合は、手の甲側の中指の関節を突出させると、よりそれらしくなります。
③「く」の字型
「く」の字型の手を描くときに気を付けたいのは、「どこから曲がるか」という点です。
つい、指の付け根からまっすぐ曲げてしまいたくなりますが、実際には第3関節(拳をつくったときに手の甲側に隆起する関節)の部分から曲がる形になります。
手のひら側から見ると、横に走るシワにあわせて曲がるような形になっています。
④ピースサイン
ピースサインを描くときに注意したいのは、指は放射状に伸び、放射状に折り畳まれるということです。
①、②でも紹介したように、手を広げると指は放射状に広がり、手を握ると放射状に曲げられます。
そのため、ピースサインでも指を曲げたり伸ばしたりする方向に注意しましょう。
また、親指は第1関節からではなく、付け根部分から曲がることも意識するといいでしょう。
まとめ
手は、実際に自分の手を見ながら描くのでもよいですが、基本を押さえておくと描きやすくなります。
手の基本的な比率やアタリのとり方を覚えて練習を重ねることで、苦手意識も少なくなると思います。
また、手には感情が現れますし、性別や年齢によって形や質感が変わります。
手の表現にこだわることで、キャラクターの性格や感情、個性をより深く表現することができるようになります。
手だけを描く練習をすることも、上達の近道になります。
手を上手に描いて、イラストをもっともっと魅力的にしていきましょう!
\ 使い方記事の要望を受け付けています /