2020.11.13
自分ならではの瞳を描こう!瞳の構造と描き方講座【漫画編】
目を描くとき、瞳の中を「なんとなく」で描いている方は多いのではないでしょうか。
目はキャラクターの印象を大きく左右する重要なパーツであり、その中でも瞳はイラストのオリジナリティ、自分らしさを表現する大事な要素でもあります。
今回は漫画風イラストにおける瞳の構造と、瞳の描き方をご紹介します。
瞳の構造を理解して、自分なりの目の描き方を見つけてみましょう!
瞳の構造
瞳の中には「瞳孔」と「虹彩」があります。
そして瞳に当たる「光」と「影」、その4つをどのように描くかで瞳の印象が変わります。
瞳孔は瞳の中心にあり、イラストではよく丸、または瞳の形に合わせた円形で描かれます。
瞳孔が大きくなるにつれ黒目も大きく見えるため、瞳孔を大きく描くと可愛らしい印象になります。
基本的に少年漫画では小さく、少女漫画では大きく描かれる事が多いです。
瞳孔は線のように細く描けば猫っぽさや人外っぽさが出せます。
また、円以外の形にすると個性的な印象が出せたりと、形によってキャラクターの個性を表現することができます。
虹彩は瞳孔の周りを囲む模様のような形で描かれます。
イラストにおいては黒目のふち(輪郭)と瞳孔周りの模様を合わせて虹彩と呼ばれることが多いです。
少年漫画では黒目のふちだけ描くシンプルな瞳がよく描かれますが、決めゴマなどでキャラクターの顔が大きく描かれる時は、瞳孔周りの模様まで描いたりと場面によって瞳の描き込みを変えメリハリを付けることができます。
逆に少女漫画では常に描き込みの多い華やかな瞳がよく描かれます。
瞳の影とはまつげによって瞳の上半分にかかる影の事です。
少年漫画では黒で塗りつぶしたり、描かなかったりとシンプルに描かれます。
少女漫画では境目をカケアミなどでふんわりとぼかして描く場合が多いです。
光は瞳に直接当たる「ハイライト」と、目の下に当たる光が反射して瞳の下に映る「反射光」の2つがあります。
少年漫画ではハイライトのみ小さく描かれることが多いです。
少女漫画ではハイライトを複数描いたり、細かな線で反射光を描いたりと光を増やしてキラキラとした瞳を描くことが多いです。
瞳の描き方
それでは瞳の描き方を説明していきます。
線画のレイヤーの下に新規レイヤーを作成し、塗りつぶしツールで瞳の中を白で塗り下地を作成します。(今回は分かりやすいように色を変えています)
線画と下地のレイヤーの間に新規レイヤーを作成して下地のレイヤーにクリッピングします。
瞳孔を描き、中を塗りつぶします。
新規レイヤーを作成、クリッピングします。
瞳の影の線を描いて塗りつぶしツールで塗りつぶします。
極細く設定したGペンブラシで影の線の境目をぼかすように横線を何本も描きます。
新規レイヤーを作成しクリッピングします。
黒目のふちを描き、ふちと瞳孔の間に細かい線で模様を描きます。
同じような線で描くのではなく、下になるにつれて線の長さを短く、間隔を広くすることで瞳の下部分に光が当たっているのを表現しています。
同じようにふちの内側にも細かな線で虹彩を描きます。
新規レイヤーを作成しクリッピングします。
ペンブラシでハイライトをいろんな大きさで複数個描きます。
Gペンブラシで影の中の虹彩と瞳孔のふちを描いて瞳をくっきりとさせます。
瞳の下に細かい線で丸く反射光を描き完成です。
少年漫画では瞳孔とハイライトのみのものや影を付けただけなど、描き込みの少ないシンプルな瞳がよく描かれます。
いかがでしたでしょうか。
瞳の構造を理解していると、自分だけの瞳を描けるだけでなく、リアル絵やデフォルメ絵に落とし込む際にも迷わず描くことができます。
ぜひ自分の画風に合った瞳を描いてみましょう!
(文・絵/mozukuni)
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