2021.04.12
手首を描いてみよう!~構造理解編~
今回は手首の構造について解説します。
一見簡単に描けそうに見える手首ですが、よく観察してみると、手首の位置によって関節のでっぱりがあることに気がつくのではないでしょうか。
とくに小指側の手首のでっぱりが顕著です。
そこで今回はこの手首のでっぱりについて、骨格上の仕組みから解説していきます。
Index
手首の骨格について知ろう
はじめに手首の骨格がどうなっているか確認してみましょう。
手首には親指側に橈骨(とうこつ)、小指側に尺骨(しゃっこつ)という2本の骨がついています。
手首部分のでっぱりは、尺骨の先端にある茎状突起(けいじょうとっき)に由来します。
橈骨側にも茎状突起はありますが、でっぱり具合は尺骨ほどではありません。
橈骨と尺骨の茎状突起を目立たせて描くと骨ばった手を描くことができます。
尺骨の茎状突起の見え方
茎状突起のでっぱりは、手首の回転の向きによって出たり引っ込んだりします。
そこで次は手首の回転の仕方について見てみましょう。
前腕部の構造~橈骨の回転~
手首の回転は橈骨を肘から回転させることで可能となります。
親指側についている橈骨は尺骨を軸に回転します。
親指を内側に回したとき、橈骨が尺骨にクロスすることで、尺骨の茎状突起が浮き出る仕組みです。
実際に両手を顔の前にかざして観察してみましょう。
内側に親指を回転させているとき、尺骨の茎状突起が浮き出ます。
一方、親指を外側に回すと、橈骨と尺骨のクロスはなくなり、茎状突起は引っ込みます。
茎状突起のでっぱりはありませんが、茎状突起の骨の形状が薄く浮き出ていることもあります。
しかし、基本的に手首が外に回転しているときは、内側への回転と比べて凹凸は顕著ではありません。
この違いに注意して手首を観察してみましょう。
まとめ
以上、手首の構造について解説しました。
まとめると、以下の4点がポイントです。
・手首の小指側にあるでっぱりは尺骨の茎状突起にあたる
・尺骨の茎状突起は手首の回転によって出たり引っ込んだりする
・親指を内側に回すと茎状突起が出る
・親指を外側に回すと茎状突起は引っ込む
とくに男性キャラクターの手首を描くときに尺骨を意識すると、骨のごつごつした感じがでてセクシーさを際立たせることができます。
ぜひ参考にしてみてください。
▼参考記事▼
・手の描き方
(文・絵/吉田セツ)
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