今回はアオリ正面の視点で見た人体について解説します。

アオリとは、目線が下にあり、下から対象物を見上げた構図のこと。

アオリ構図にすることで迫力ある絵が表現できるので、ぜひこの機会にアオリの構図を勉強してみてください。

アオリの特徴

アオリは見上げる構図になるので、足の方が目に近い位置にあります。
そのため、人体の下半身が大きく見え、上(頭)に行くに従って小さく見えます。

パースをイメージすると分かりやすいと思います。

また、アオリの見え方には、以下の特徴があります。

  • 首は胸に隠れて見えないが、アゴの裏が見える
  • 上腕部が短く、前腕部が長く見える
  • 足首は足の裏に隠れて付け根が見えない
  • 足の裏が見える

この特徴を理解しながら、さらに男女それぞれのアオリ構図を見てみましょう。

 

男性のアオリ構図

以下は男性の骨格のみと筋肉有りの図です。

男性のアオリでは、以下の点に気をつけて描いてみましょう。

  • 肩から腕にかけての筋肉の盛り上がり
  • 胸板の厚み
  • 腰から足首にかけてのライン
  • 太ももの付け根

詳しく見ていきます。

肩から腕にかけての筋肉の盛り上がり

男性は全体的に筋肉が発達しています。
とくに肩から上腕部、前腕部にかけての盛り上がりをつけると女性と区別しやすくなります。

胸板の厚み

また、胸板の厚みはアオリの場合胴体のかなり上側につきます。

腰から足首にかけてのライン

アオリで見た場合、腰から足にかけてパースが広がります。
そして、太ももやふくらはぎなど、個々のパーツで見ると筋肉の凹凸でそれぞれカーブがつきます。

太ももの付け根

男性の方が腰の横幅が狭いので、太ももの付け根は近くなります。


太ももの筋肉が発達している人は、付け根が筋肉でくっつきます。

 

女性のアオリ構図

次に女性のアオリ構図を見てみましょう。

女性は以下のポイントに気を付けて描いてみましょう。

  • バストトップの位置
  • 胸の下のライン
  • 腰からふくらはぎにかけてのカーブ
  • 太ももの付け根はつかない

バストトップの位置


アオリで描くときは、バストトップの高さを意識して、四角く胸のラインを入れると見上げている感じが出せます。

胸の下のライン

アオリの立体感を出すために、胸の下のラインに服のしわを入れましょう。

腰からふくらはぎにかけてのカーブ

アオリの視点のため、くびれよりも腰から下のカーブを強調します。
腰から膝、膝からふくらはぎと2段のカーブをつけるように意識しましょう。

太ももの付け根

女性は骨盤が横に広いため、太ももの付け根は離れています。
そのため股下に隙間ができますが、太ももやお尻に脂肪が多くついている場合は、付け根がくっついて見えることもあります。

正面以外のアオリ

補足として、正面以外のアオリについても見てみます。


斜めから見た場合、胸の厚みやふくらみが強調されるため、体の厚みが出ます。
加えて、手前より奥の足が若干長くなります。

また、真横から見たアオリは、奥側の足と背中が少し見えるのが特徴です。

以上、アオリから見た人体の構図を解説しました。

人体のアオリは、子どもなど目線が低い人を除き、日常的にあまり目にしない構図です。
そのため俯瞰と同様に、参考となる資料を用意して描くのがベスト。
たまには変わった構図でキャラクターを描きたい、というときにアオリ構図を活用してみてくださいね!

【参考記事】
いろいろな顔の向きの描き方【アオリ】

男女の描き分け(その④ 体のシルエット)

男女の描き分け(その⑤ 体のディテール)

(文・絵/吉田セツ)