おもに線画を描くとき、ペン系ツールに適用する「手ぶれ補正」機能。
多くの人が使っていると思いますが、メリットばかりに目が向いて、つけっぱなしにしていませんか?
必要な時はONにし、一方で不要な時にはOFFにしないと起こるデメリットをお話します。

その要因は、反応(レスポンス)の遅延です。

ONの状態に慣れてしまうと、だんだん気にならなくなりますが、「手ぶれ補正」機能は端末への負荷が高い機能です。

↓の動画のように、描画に遅延が発生してしまいます。

(動画は64bit版MediBang Paint Proをメモリ8GBのPCで使用)

これは作業スピードに影響するほどではありませんが、じつは副次的な問題が起きます。

それが以下で説明する「ディテール表現との相性の悪さ」です。
クローズアップした瞳のイラストを例に、説明します。

「手ぶれ補正」は文字どおり、ペンタブから受ける手の震えをアプリ側が感知し、適切と思われるなめらかな描線に補正してくれる機能です。
しかし、それは裏を返せば、微妙な手の動きは無視されてしまうということ。
とくに影響の出やすいものは下記の通りでしょう。
理由を合わせて紹介します。

・点描
点を打ってから別の点にかかるまでの一瞬の間、手ぶれの補正処理が優先されるので、筆圧がうまく検出されず想定より細かい点ばかりになってしまいます。

・斜線(ハッチング)
点描と同様、細かい線をつかって描画処理と補正処理を短時間に繰り返すので、遅延が際立ち、こちらも筆圧を伴った太さで線が引けません。

・ギザギザしたものを描くとき
小刻みで急なカーブを「手の震え」と誤認してしまうのでしょう。
ギザギザの一つ一つが、丸い描線になってしまうのがわかります。

「手ぶれ補正」は便利な機能ですがデメリットもはっきり存在します。
使いどころを見極めて意識的にON/OFFすべきでしょう。

いかがでしたか。
「細かい動きをつけたいのに、どうもやりにくいなぁ…」とか
「でも、ペンツールってこういうものだから…」と深く考えずに諦めていた人は、ぜひ「手ぶれ補正機能のOFF」を試してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました♪

(文・絵/飴ノ山)