2022.12.14
正面顔でパッと目を引く!魅力的な瞳のイラストのメイキング
今回は、うるっとした瞳の透明感あふれるイラストをの描き方を解説していきます。
こちらが今回の瞳の描き方を使って描いたイラストです。
Index
カラーラフ
今回はA6サイズ縦長、350dpiのキャンバスに描いていきます(なお、最終的に少し横幅を増やして1502×2039になりました)。
カラーラフを描いて、色のイメージを固めておきます。
今回は、これらの彩度が低めの色を中心に採用しました。
なお、カラーラフの段階で書き出しをしておくと、ベースカラーを塗るときの色見本になるのでおすすめです。
線画
目の線画を描きます。
うるっとした瞳を強調させたいので、白目の幅を100%として、黒目がその50%以上の幅になるように比率を調整して描いていきます。
ちなみに、今回の線画は「チョーク」ブラシ(無料)を使っています。
色が馴染みやすく、柔らかな印象のイラストに向いているブラシです。
今回は太さを3〜5くらいで調整しながら描いています。
左右対称に目を描くのは難しいので、一つの目が描けたらもう片方の目はレイヤーを複製して左右反転します。
を押して目のレイヤーを複製します。
上部メニューの「選択範囲」から「変形」を選び、「左右反転」を押すと複製した目の線画が左右反転されます。
「移動ツール」 を選択し、左右反転したレイヤーを、Shiftキーを押しながらもう片方の目の位置に並行移動させます。
他の部分の線画も描き込み、全体のバランスを見ながら目の位置を調整します。
色分け
ベースカラーを塗っていきます。
あらかじめ書き出しておいたカラーラフを資料ウィンドウに表示させ、スポイトで色をとりながらパーツごとにレイヤーを作成し、はみ出しがないように塗っていきます。
色分けが終わりました。
目の塗りは、色分けの段階では白目・瞳・瞳孔・まつ毛の4つレイヤーに分けて塗っています。また、この4つのレイヤーを「目の塗り」レイヤーフォルダにまとめ、髪の塗りレイヤーの下に配置しています。
上の画像で髪の色が重なってしまっているまつ毛や白目の部分も、「髪」レイヤーを非表示にすると塗られている状態になっています。
ここから、レイヤーを増やしながら塗り進めていきます。
目の塗り
まずは白目の影色を入れていきます。
「白目」レイヤーの上に新規レイヤーを作成し、「クリッピング」をします。
白目の上半分(黄緑の部分)に「エアブラシ」で薄く影を入れていきます。
次に、瞳と瞳孔の線画(黄色の部分)の色を変えます。
目の線画の上に新規レイヤーを作成して「クリッピング」をし、瞳の色より少し濃い色と瞳孔の色でそれぞれ塗ります。
瞳と瞳孔の線画を変え終わったら、「瞳」レイヤーの上に新規レイヤーを作成して「クリッピング」をし、「エアブラシ」を使って瞳のふちの部分(黄緑の部分)を塗っていきます。
この時に塗り過ぎてしまった場合は、透明色を選択してエアブラシで塗り過ぎてしまった部分を塗ると、エアブラシで消すことができます。
さらに新規レイヤーを作成し、彩度が低めの紫色で瞳の下部分(黄緑の部分)を塗ります。
レイヤーブレンドを「スクリーン」に変更し、「不透明度」を65%に下げて、先ほど塗った瞳のふちの影色が薄っすら見えるようにしました。
次に、目の下の粘膜部分を「オイルパステル」ブラシ(無料)で描き込んでいきます。
目の線画レイヤーの上に新規レイヤーを作成します(クリッピングはしません)。
目頭側(黄緑の部分)はピンク色、瞳の下(水色の部分)は白に近いピンクで塗っていきます。
粘膜のレイヤーの上にさらに新規レイヤーを作成し、まつ毛部分にハイライトを乗せていきます。
まず、彩度の低い紫色で下図の黄緑のように丸くハイライトを乗せます。
その上にさらに新規レイヤーを作成し、白で先ほど塗ったハイライトの内側に塗っていきます。
塗る範囲は下図の水色の部分です。
細かい部分なので、線画でも使った「チョーク」ブラシで塗っています。
次に、涙袋を塗っていきます。
肌の塗りレイヤーの上に新規レイヤーを作成してクリッピングし、肌の影色で涙袋の部分(黄緑の部分)を塗っていきます。
その上から白で、青色の部分のように細かくハイライトを乗せていきます。
レイヤーが増えすぎるのが嫌な場合は、適宜「下と統合」でレイヤーをまとめたり、一つのレイヤーにまとめて描き込んだりしながら塗り進めてください。
涙袋を描き終わったら、瞳にハイライトを乗せていきます。今回はまつ毛部分にハイライトを乗せたのと同じレイヤーに描いています。
今回はうるっとした瞳なのですが、ハイライトはあまり大きく描き込みすぎないようにしました。
瞳孔の近くと、瞳と白目の境目あたり(黄緑の部分)にポイントでハイライトを入れています。
ハイライトを入れたら、瞳の上部に色を乗せていきます。
瞳のふちを塗ったレイヤーの上に新規レイヤーを作成し、レイヤーブレンドを「乗算」に変更します。
瞳のベースカラーをスポイトでとって、「エアブラシ」で瞳の上部(黄緑の部分)に色を乗せていきます。
こうすることで、瞳に奥行き感を出すことができます。
線画の色よりも濃くなってしまったので、目の線画の色を変えたレイヤーの黄緑の部分に濃くなった部分の色を塗って馴染ませました。
また、瞳孔の上部分(水色の部分)にも黒に近い色を塗りました。
次に、睫毛部分の色を変更します。
「まつ毛」の塗りレイヤーの上に新規レイヤーを作成してクリッピングし、「エアブラシ」で目頭と目尻の辺り(黄緑の部分)が赤くなるようにグラデーションをかけます。
また、ハイライトの部分のコントラストを強めるため、水色の部分に黒に近い色を「エアブラシ」で入れました。
以上で、目の部分の塗りは完成です。
他のパーツの色も塗り進め、このようになりました。
最後に、「髪の透け感」を出すための塗りを加えます。
髪の透け感を出す
髪の塗りレイヤーの上に新規レイヤーを作成してクリッピングし、まつ毛と重なる部分(黄緑の部分)をまつ毛の色と髪の色の中間くらいの色で塗ります。ブラシは「ペン」でOKです。
次に、髪がかかっている線画の部分(黄色の部分)の色を薄くします。
目の線画の塗りレイヤーに、先ほどの色を少しだけ濃くした色を塗ります。
こうすることで、髪の透け感を出すことができます。
彩色が終わりました。
瞳が印象的なイラストになったと思います。
是非挑戦してみてください!
今回の講座で使った「チョーク」と「オイルパステル」は下のボタンからダウンロードできます。
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