2023.07.28
イラスト色塗りのコツ!塗り方を工夫してクオリティアップ!
イラストを作り込むなら、色塗りまで工夫したいと思いませんか?
色塗りといっても、ただ色を塗るだけのこともあれば、光の当たり方まで反映させることもあります。
この記事では、シンプルな色塗りを踏まえて、ワンランク上の塗り方までご紹介します!
Index
基本的なイラストの塗り方
まずは、線画までを完成させます。
線画とは、名前のとおり線だけで描いたイラストのことです。
服のシワや影なども線で表現します。
線画について学びたい方は、下記記事をご覧ください。
▼【初心者向け】線画を描いてみよう①基本的な描き方と5つのポイント【スマホ向け】
https://medibangpaint.com/use/2021/04/tips-for-drawing-a-picture-for-smartphone-1/
そして、下塗りまでを終わらせます。
「下塗りって何を考えればいいのかわからないよ!」という方は、下記の記事を見てみてください!
▼【初心者向け】下塗りって何をすればいいの?【+αの配色テクニックも!】
https://medibangpaint.com/use/2023/01/how-to-priming-and-color-scheme-techniques/
続いて、影を付けましょう。
影をつけた段階でほぼ完成といえますが、さらに完成度を高めたいのであれば、ハイライトを入れます。
光源がどこにあるのかを仮に設定して、光の当たり方を意識しましょう。
ハイライトの入れ方については下記の記事も参照してください!
▼ハイライトを入れてイラストの完成度を上げよう!
https://medibangpaint.com/use/2022/10/highlight-picture-re/
仕上げに、背景にも色を塗ります。
今回はビビットな色を背景に置いてみました。
これで完成です!
ワンランクアップ!色塗りのコツ
ここまでの段階で基本的な色塗りは完成しています。
ここからは、さらにクオリティを高めるためのコツをご紹介していきます!
ここでお伝えするコツを活用すると…
こんな感じにさらに魅力的に仕上がります!
お伝えするコツは、以下の3点です。
- 線画の色を変える
- 反射光を入れる
- 差し色を入れる
コツ① 線画の色を変える
イラストを描く際に、線画の色を意識したことはありますか?
基本的に線画の色は黒で問題ありません。
ただ、真っ黒の線はカラフルなイラストでは、少し浮いた印象を与えてしまいます。
今回例として紹介しているイラストのようなカラフルな色合いの場合は、線画の色にもこだわりたいところです!
では、線画の色を変えてみましょう。
新規レイヤーを作り、線画のレイヤーもしくはフォルダにクリッピングします。
※フォルダに「クリッピング」を行う際はレイヤーブレンドを「通常」に変更しましょう。
クリッピングしたレイヤーを塗りつぶします。
今回は全体的に明るいイラストなので、赤色やオレンジ色の明度を下げた(暗くした)暖色系の色を使ってみました。
こんな感じになりました。
細かな違いですが、Beforeのイラストと比較すると、線画が色合いに馴染んでいますよね!
特に髪の部分は顕著に変化が出ているのが分かると思います。
さらにイラストに馴染ませるために、顔や肌部分の線画の色も変えましょう!
先ほどと同じように新規レイヤーを作り、線画レイヤーもしくはフォルダにクリッピングします。
肌に馴染みやすい赤やピンク系の色を新規レイヤーに塗っていきます。
肌と肌の境の部分を塗ってみましょう。
肌や髪の境界線や、肌のアウトラインなどは濃い色を残しておきましょう。
ここも塗ってしまうと、肌の境界があいまいになってしまい、イラストのメリハリが損なわれてしまいます。
これで、Beforeと比較してみると…
いかがでしょうか。
肌の線に色が入ったことにより、より線と塗りのバランスが整ったように感じるかと思います。
今回は省略していますが、肌と同じく服や髪の色も色トレスをすると、さらに線画がイラストに馴染みます。
コツ② 反射光を入れる
イラストのリアリティ、立体感を高めるために反射光を入れてみましょう。
反射光とは、地面や周りのモノから反射した光のことです。
細かな技術ですが、イラストのクオリティを高めることができます。
こんなイメージです。
水面から反射した光を描いています。
反射光については以下の記事も参照してみてください。
▼立体感アップ!光と影の付け方
https://medibangpaint.com/use/2021/07/how-to-add-light-and-shadow/
反射光を描くメリットは、やはりイラストに立体感が生まれることです。
これによりパーツの境界線が明確になり、見やすいイラストにもなります。
また、地面や周りのモノを描いていなくても、イラストの魅力を上げる手法のひとつとして反射光のみを入れることもあるので、今回はそれに沿った反射光を入れていきます。
では、具体的なステップをご紹介します。
まず、新規レイヤーを作成します。
他の色と重なるように描きたいので、ブレンドモードをスクリーンにして、透明度も下げましょう。
左上から光が入っていることを想定していますので、光の入っていない部分に描きます。
左上から入ってくる光が、キャラクターの右下から反射してくるイメージを持ちましょう。
キャラクターの左側あたりに光が当たるイメージですね。
また、髪や服の内側にも反射光を入れるといいでしょう。
こんな感じになりました!
Beforeと比べてみると、立体感が少しアップしていますよね。
また、服で色の濃い部分はパーツの境界線がよりハッキリとしています。
反射光はこれで完成です。
全体はこんな感じ!
左上からの光、そして右下から反射した光を反映させています。
ハイライトの入れ方に関しては上記以外にも色々な手法があります。
一例として下記の記事もぜひご覧ください!
▼イラストにおけるハイライトの入れ方を紹介!ワンランク上のイラストに
https://medibangpaint.com/use/2023/06/highlight-onerank-up/
コツ③ 差し色を入れる
3つ目のコツは、差し色を入れることです。
差し色とは、アクセントになる色のこと。
「もっとカラフルな印象にしたい」「煌びやかにしたい」という場合に、差し色は持ってこい!
イラストの印象をワンランクアップできます。
線画と着彩部分、どちらにも差し色を入れていきましょう。
まずは線画に書き込みます。
新規レイヤーを作りましょう。
差し色はアクセントなので、目立つ色がおすすめです。
今回のイラストは赤やオレンジなどが多い暖色系のイラストなので赤色を差し色にしていきます。
光が当たって明るくなっている箇所に、彩度が高く目立つ赤色を入れましょう。
着彩した部分にも赤色を入れていきます。
影やハイライトに境界線として色を入れてみると、ハッキリとしたイラストになります。
全体的に明るく鮮やかな色を散りばめることで、華やかになりました!
差し色は、あくまでも「アクセント」です。
入れすぎると、逆に散らかった印象になってしまいます。
文字通り、少し「差す」くらいの使い方を意識してみてくださいね。
コツ④ モノクロイラストに差し色入れる
これは番外編になりますが、差し色はモノクロイラストにも使えます。
カラフルなイラストに差し色を入れる場合は、適所に散りばめるように入れますが、モノクロの場合は、イラストにより深みを与えるイメージで入れるととても魅力的になります。
たとえば、今回のイラストを一度モノクロにしてから、寒色系の差し色を入れると…
こんな感じに!
フルカラーイラストのような華やかさはありませんが、シックでおしゃれな印象になりましたね。
モノクロのイラストを描く際は、この手法を取り入れてみるのもおすすめです。
まとめ
今回ご紹介した4つのテクニック。
実は私が初心者の時にいただいたアドバイスです。
線画や色塗りには慣れてきていたものの、「いまいちイラストが映えないな」と思っていた時にこれらのアドバイスをいただきました。
線の色を変えたり、光の当たっていないところにも光の表現を足したりなど、自分では思いもつかなかった表現だったので、まさに目から鱗でした…!
また、その時学んだ考え方があります。
それは、「もっと色で遊んでもいいんだよ!」ということ。
イラストには正解があり、そこに近づけることばかりを考えていた私。
色で遊ぶ、という表現に当時はとてもワクワクしました!
今回ご紹介したテクニックは、イラストを描くうえで、「絶対にこうしなければいけない」というものではありません。
遊び心を満たすためのテクニック、コツだと思ってほしいです。
もっと色を足して華やかにしたい!という気持ちで、どんどん描き込んでみましょう!
足しすぎたら消せばOKですし、イメージと合わなければ変えてしまえば大丈夫です。
たくさん「色」で遊んでみてはいかがでしょうか!
「もっともっと色を使いこなしたい!」という方は、下記の記事も参考になると思いますのでぜひご覧ください!
▼色を使いこなしちゃおう!
https://medibangpaint.com/use/2020/04/tips-for-selecting-a-color/
(文・絵/SUB)
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