2023.08.30
シルエットから髪の毛を描こう!自然な流れの髪の毛を簡単に描くコツ
髪の毛を描くのが苦手な方は、シルエットから髪の毛を描くことで苦手意識を克服しましょう!
「女の子の長髪を描くのが苦手」
「髪の毛の線画をどこからペン入れしたらいいかわからない」
このような悩みをお持ちの方は、髪の毛をシルエットで捉えられていない可能性があります。
この記事では、シルエットから髪の毛を描くことのメリットやデメリット、そして実際の描き方の流れを解説します。
Index
髪の毛を「シルエット」で描くことのメリット・デメリット
ここでは、髪の毛をシルエットで描くことのメリット、デメリットを解説します。
躍動感のある髪を、無から生み出すのは簡単ではありませんよね。
「髪の毛をシルエットで描く」とは?
髪の毛をシルエットで描く技法は、髪の細部を気にせずに、髪の流れだけを意識して一つの塊として塗りつぶしていく描き方です。
髪の毛を大きな塊として描く場合、塗りつぶす作業がメインになるので、髪の毛を描くのが苦手な方も練習すれば髪の毛を描くコツをつかむことができます。
シルエットを塗りつぶす色は何色でも構いませんが、仕上がりがピンク髪ならピンク色を使うなど、完成想像図と同じものでシルエットを作成することで完成品とのズレを減らすことができます。
また、「シルエット」に関しての考え方は以下の記事も参照してみてください。
https://medibangpaint.com/use/2021/02/tips-for-drawing-the-difference-between-men-and-women-4/
髪の毛をシルエットで描くメリット
髪の毛をシルエットで描くメリットは次のとおりです。
- 自然な毛流れの髪の毛を表現できる
- 風になびいた髪などの動きのある表現をしやすい
- イメージと近い髪の毛を表現できる
髪の毛をシルエットでとらえることで、髪の毛全体の形をイメージできますので、引きで見たときにイメージとかけ離れてしまうケースが少なくなります。
また、おおまかな形から直観的に描くことができるため、作画の時短にも繋がります。
髪の毛をシルエットで描くデメリット
髪の毛をシルエットで描く方法は、アナログでは使いにくい点がデメリットです。
シルエットから髪の毛を描く方法は、デジタルでの技法として覚えておきましょう。
ただし、髪の毛をシルエットで描く作業はトレスではなく、自分で考えて髪の毛を描く練習です。
そのため、シルエットで髪の毛を描く練習を続けることで、髪の毛を自然に描くコツをつかむことができます。
デジタルで、シルエットから髪の毛を描く練習を積むことで、アナログでの髪の毛の描き方のテクニック向上にも繋がる可能性があります。
髪の毛をシルエットで描く流れを解説!
ここでは、実際に髪の毛をシルエットで描く流れを順に解説していきます。
- 自由に下書きを描く
- 下書きに色を塗りシルエットを明確にする
- シルエットを意識して髪の毛の線画を描く
- 「ふちペン」で毛束のシルエットを描いていく
それでは、実際にシルエットから髪の毛を描いていきましょう。
1.自由に下書きを描く
下書きを自由に描いていきます。
この際、髪の毛や細部にはこだわらず、おおまかに下書きをしていけばOKです。
今回は例として、「かわいいが売りのアイドルの立ち絵」をイメージして描いていきます。
2.下書きに色を塗りシルエットを明確にする
下書きに色を塗り、シルエットの形を明確にしていきます。
色を塗ることでシルエットが明確になり、線画の際に線の位置が定まりやすくなります。
また、オリジナルキャラクターの場合、配色を考える必要があります。シルエットを明確にしておくことで、色塗りのバランスも取りやすくなります。
3.シルエットを意識して髪の毛の線画を描く
シルエットを意識して髪の毛の線画を描いていきます。
とはいえ、慣れていない方はシルエットのどこにペンを入れればよいのか迷ってしまいますよね。
4.「ふちペン」で毛束のシルエットを描いていく
髪の毛のシルエットを描く際には、メディバンペイントの基本ブラシのひとつである「ふちペン」を使用するのがおすすめです。
「ふちペン」を使うことにより、ペン入れをする線がわかりやすくなり、毛束の外側の線が明確になります!
今回使ったふちペンの設定はこちらです。
イラストのサイズにもよりますが、「ふち幅」は個人的に2~5くらいがおすすめです。
細かい髪の毛が描きたい方は、ふちペンの入り抜きの設定を調整するなど、自分の絵柄に合うものを選びましょう!
今回は「かわいい印象」の立ち絵にしたかったため、ポップな印象にするべく太目のペンでなぞって描き込みを減らしています。描き込みを減らすことでデフォルメが効き、よりポップな印象を与える効果があります。
逆に、ミュシャや絵画のような繊細な印象を出したい方は、細めのペンでなぞることをおすすめします。
5.完成!
ふちペンでシルエットを捉えてから描いたので、動きに躍動感が生まれ、髪の毛もベタ塗りではなくすき間ができました。
髪の毛自体のクオリティはもちろん、キャラクター全体のシルエットも綺麗な形に仕上がりました!
最後に奥行きなどを塗り込んで完成です!
シルエットから髪の毛を描く際のポイント
ここでは、シルエットから髪の毛を描く際に知っておくべきポイントを紹介します。
1.自然な髪の毛の流れを意識する
自分の髪の毛を鏡で見るとわかりますが、髪の毛は頭頂部から1本1本が束になって毛の流れが生まれています!
- 描いた髪の毛が頭頂部以外の変な場所から生えていないか
- 線がガタガタしてしまい一本に見えないことがないか
このような点に気をつけながら描くと、自然な髪の毛のシルエットを描くことができます。
2.ハイライトを効果的に入れて髪の毛に立体感を出す
髪の毛を立体的に表現するためには、ハイライトを効果的に入れることがポイントとなります。
【ハイライトを入れる前】
シルエットから髪の毛を描くことで髪の毛に躍動感を与えることができますので、ハイライトや奥行の影を上手に表現すれば、動きのある立体的な髪の毛を表現することができます。
【ハイライトを入れた後】
同じ塗りでもハイライトの形や大きさでイメージが大きく変わりますので、ハイライト用のレイヤーを作成して練習を繰り返してみましょう。
3.髪の毛の流れる方向を意識することで自然な塗りになる
ペン入れだけではなく、髪の毛の流れる方向を意識することで、塗りも自然に仕上げることができます。
頭の形やつむじ、生え際からの髪の毛の自然な流れを意識して塗ることで立体感のある髪の毛に仕上がります。
髪の毛が苦手な人はシルエットから描くと自然に描きやすい!
髪の毛を描くのが苦手な方は、シルエットから髪の毛を描くのがコツです。
人は、シルエットからキャラクターをおおまかにイメージします。ですので、髪の毛だけではなく、ラフの段階からイラスト全体をシルエットでとらえることで、自然にキャラクターを表現することができます。
また、髪の毛をシルエットから描く際には、メディバンペイントの「ふちペン」の機能が便利です。
シルエットから髪の毛を描く練習をして、魅力的に躍動するイラストを描いてみてはいかがでしょうか!
その他のふちペンを使った髪の描き方
https://youtube.com/shorts/yYsGR5BbbYk?feature=share
絵・文/ももんが(https://twitter.com/momongapoketto)
\ 使い方記事の要望を受け付けています /