2019.10.21
覆い焼きレイヤーを使って金属の質感を出そう!
刀や鎧を描いてみたはいいけど、金属の質感が出せなくて悩んでしまうことはありませんか?
そんなときはレイヤーブレンドの「覆い焼きレイヤー」を使ってみましょう。
金属の質感をうまく表現することができますよ!
Index
覆い焼きレイヤーとは
覆い焼きレイヤーは、レイヤーブレンドのひとつです。
下のレイヤー(基本色)の色を明るくして、覆い焼きレイヤーとのコントラストを弱めてくれます。
そして金属に光沢を出したいときや、夜景の光を柔らかくするときにも使います。
また、黒色は反映されません。
今回はこの覆い焼きの性質を利用して金属の質感を出していきます。
レイヤーブレンドについての詳しい解説はこちら!
『レイヤーブレンド』
1:乗算レイヤーで質感を作る
今回は下の画像で刃部分の金属感を出していきます。
まず、乗算レイヤーを作成してベースとなるレイヤーにクリッピングします。
そのあとに刃の影やざらつき感を塗ります。
下は鉛筆ともこもこ水彩3で塗りました(不透明度67%)。
コツは乗算レイヤーを作って影を何枚も重ねることです。
そうすることで、あとで覆い焼きレイヤーをかけたときに奥行きが出ますよ。
ざらつき感を出すために鉛筆以外に6つのブラシを使いました。
● 水彩(ウェット)
● 鉛筆(ざらざら)2
● スパッタリング(水彩)
● もこもこ水彩2
● 紙2
● もこもこ水彩3
それでは乗算レイヤーを塗り重ねていきます(色はずっとベースと同じで構いません)。
スパッタリング(水彩)で塗ります(乗算100%)。
もこもこ水彩2の透明色で消したり水彩(ウェット)で塗りこんだりしていきます(不透明度51%)。
下の図では通常レイヤーで少し明るめの色をとって光沢を入れています。
さらに通常レイヤーで明るく色をつけました。
再び乗算レイヤーを作り、鉛筆(ざらざら)や紙2ブラシでさらに質感を入れていきます(不透明度53%)。
乗算レイヤーで影を入れます(不透明度25%)。
最後に通常レイヤーで明るい色を入れます。
乗算レイヤーを重ねていくと徐々に色が黒くなりますが、覆い焼きブレンドは黒の色を反映しません。
そのため各乗算レイヤーの不透明度をお好みで調節するのがポイントです。
2:覆い焼きレイヤーで金属の質感を出す
乗算レイヤーで影やざらつき感を出したので、次は覆い焼きレイヤーを使います。
覆い焼きレイヤーを新規作成して、これまで作ってきた乗算レイヤーの上にそのままクリッピングします。
すこし青みを入れたいので画像にあるような青を二つ選び覆い焼きレイヤーに塗っていきます。
覆い焼きレイヤーでは、くすんだ暗めの色を選ぶのがコツです。
覆い焼きレイヤーをもう一枚作って、アクセントに少しくすんだ緑の色を刃先に塗りました。
さらに覆い焼きレイヤーを作り、明るめの青を入れます。
補足:クリッピングについて
今回、刃の部分はベースとなる色を塗ったレイヤーの上に、クリッピングで各レイヤーを重ねて作成しています。
クリッピング機能は基本的に下にあるレイヤーに塗られた色の範囲に適用されます。
下のレイヤーがすでにクリッピングされている場合は、さらにその下のレイヤーに繰り越されて適用されます。
このクリッピングの機能を利用してレイヤーを重ねています。
あとは線画を調整。
ハイライトを別レイヤーで入れて完成です!
不透明度の調整など感覚をつかむのが難しいかと思いますが、繰り返して描いていけば慣れますよ!
みなさんも覆い焼きレイヤーを活用して、かっこいい武器や防具に挑戦してみてくださいね!
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