2020.02.26
グリザイユ画法でイラストメイキング~前編~
今回は背景込みのイラストを描いていきます。
Index
ラフ
自分の好きなモチーフなどを決めてラフを描きます。

今回のイラストは着彩にグリザイユ画法を使います。
ラフ段階で陰影を塗っておくと着色のイメージがつきやすく、また人物と背景との位置関係もつかみやすくなります。
▼グリザイユ画法についての記事はこちら▼
『メディバンペイントでグリザイユ画法』

イメージが固まったところで人物の線を入れていきます。
ラフは統合してロックをかけておきましょう。
ペン入れ
新しく線画用のレイヤーを作成し、ペン入れをしていきます。
今回は鉛筆ブラシを使って清書します。
ラフの不透明度を見やすいところまで下げて、線画レイヤーに人物の線画を入れていきます。

バラの部分
今回の絵では、人物にバラの花を一輪持たせます。
バラはシルエットを描いて着彩時に細部の色を入れると描きやすいです。
レイヤーを新規作成して、バラのシルエットとして大体のアタリを描きます。

花びらのアタリを斜めに入れていきます。

花びらのシルエットを入れていきます。

葉などを加えて鉛筆ブラシで濃く塗りつぶし、シルエットを作ります。

バラはこれでOKです。
レイヤーブレンドは乗算にしていますが、後で人物の線画レイヤーと統合するので通常、乗算どちらでも構いません。
手の部分
次にバラの花を持つ手を描きましょう。
アタリ用のレイヤーを新規作成して、手首のアタリを取ります。
このとき、アタリを取りやすいように線画レイヤーは不透明度を下げても構いません。

手首のアタリから手のひらのアタリを取ります。

指のアタリを取ります。

手のアタリができたので、線画レイヤーに清書します。

バラのレイヤーを選び、バラを移動ツールで動かして手とバラの位置を調整します。

横から見た手、とくに指の形は複雑な構造をしているので描くのに敷居が高く感じられるかもしれません。
参考になる画像や自分の手をさまざまな角度から観察して描いてみましょう。
これで人物の清書は終わりです。
ここで線画とバラのレイヤーを統合しておきます。

自動選択ツールで線画レイヤーの余白部分を選択します。

メニューの選択範囲から反転を選びます。

これで人物部分に選択範囲がかかりました。

線画レイヤーの下に透過防止用の下地レイヤーを作り、グレーで塗りつぶします。

これで人物の線画は完了です。
次は背景に移ります。
背景
背景はラフで描いたものを利用します。
ラフのレイヤーを複製して不透明度を100パーセントにします。

エアブラシや水彩ブラシ、鉛筆を使い分けて線と陰影を整えていきます。

スポイトで近くの色を取りながら塗っていくのがポイント。
カーテンといった布地は柔らかさを表現するためにエッジが目立たないエアブラシで塗るのがおすすめです。
また、乗算やスクリーンといったレイヤーブレンドで新規レイヤーを作って陰や光の当たる部分を塗っていきます。

これで背景は完成です。
次回は人物の陰影の調整と着彩です。
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