2021.02.08
男女の描き分け(その④ 体のシルエット)
男女の体(からだ)を描くときの”正しさ”とはなんでしょう?
そして、あなたの描く体の何が”間違っている”のでしょうか。
骨格・筋肉など、体を構成する要素はさまざまですが、今回はその中で見落としがちなものを一つ紹介しましょう。
それが「シルエット」の形です。(人によってはフォルムとも言い、ほぼ同義)
骨格や筋肉の知識は十分ある、でも描き分けがうまくいかない…。
なぜなのか。
そういった細かい知識はあくまで”ディテール”や”付加要素”といった類であり、こと男女を描き分けるのには、必ずしも必要では無いものだからです。
では具体的に、男性と女性の「シルエット」による描き分けについて、ご説明しましょう。
よく言われるのは、「男性は全体的に逆三角形、女性は三角形をしている」といった説。
あれはかなり誇張したイメージです。
強くデフォルメしたキャラクターには最適ですが、より汎用的な描き方は他にありますので、下図を参考に見てください。
まず男性です
男性は、肩幅と腰幅を頂点にしたとき「逆台形」(肩幅が腰幅より常に広い状態)になり、全体の形は「直線的である」と捉えます。
直線で構成される体、シルエットでもはっきりわかる筋肉の位置。
それが男性。
つぎに女性です
上図の男性のように、女性も三角形を意識しすぎるより、「長方形」(肩幅と腰幅が同じ、もしくは腰幅が広い)で「曲線的である」と捉えます。
部位のつなぎ目を曖昧に、曲線的なストロークで柔らかいシルエットができる。
それが女性。
ちなみに「男性は直線的」「女性は曲線的」のニュアンスの詳しい説明は、シリーズ第2回目で↓
「男女の描き分け(その② 顔の輪郭)」
あなたが絵を描いていて「何かおかしい…」と感じたら、まずは細かい部分ではなく、単純に線の形である「シルエットの正しさ」を疑ってください。
写真や3DCGモデルなど、ディテールが豊富な見本を下敷きにして描いても、どこかおかしくなってしまうのは、この「シルエット」を正しく描けてないことが原因です。
お疲れ様でした。
シリーズ第4回目は「シルエット」による男女の描き分けでした。
次回は他の、全身の描き分けポイントをご紹介します。
もっと男女表現の幅を増やしたい!と思う方は、ぜひ最後までお付き合いください♪
(文・絵/飴ノ山)
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『男女の描き分け(その① 顔のパーツ)』
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