2022.09.21
私流の絵の上達法~地道な努力が絵を輝かせる~
今日は私流の絵の上達法についてご紹介します。
センスがいい人や、才能がある人は、もちろんたくさんいますが、仮にそういった生まれつきの何かを持ち合わせていなくても、地道な努力を通じて絵を上達させることができます。
まずは、5年前の私の作品と、先月描いた作品をお見せします。
絵を意欲的に練習し始めたのが、つい最近の1,2年で、それまでは好きなものばかり描いていました。
その間はめぼしい上達が見られず何回も挫折しそうになりました。
本記事においては、絵の上達に直接つながるコツやテクニック、いわば技術面についての説明はありません。
あくまで、心構えについて解説しようと思います。
技を磨くのも必要不可欠ですが、地道な努力をし続けるためには、意外と大変なことです。
今は思うように全然描けなくても、適切な努力で絵が上達するんだという信念を身につけるための3つの方法をここでご紹介します。
Index
好きな絵師さんの作風を真似する
これが一番基礎的な部分で一番大事なことです。
絵は真似することから始まります。
初心者に「どうしたら絵が上手くなりますか」と聞かれた場合、真っ先に真似することをお勧めします。
基本的な画力がまだ身についていない場合、模写やトレスが特に重要です。
こういった真似事から、線の引き方から色の選び方まで学べるからです。
ただなぞるだけでも、いつの間にか手癖が改善されて、線の引き方が身についているはずです。
何も考えず、他人の作品からスポットで色を取ってきて、自分の絵に取り入れただけだとしても、なぜこの色が選ばれたのか、なぜこのカラーリングは目を引くのかが、いずれ自然とわかってくるはずです。
強調したいことは、他人の真似をすることは決して恥ずかしいことでも、批判されることもないということです。
私には憧れの絵師さんが何人かいますが、その方々の作品を拡大し、細部の細部まで観察してから、真似したことがたくさんありました。
確かに、模写やトレスをすれば、その作品が自分のものになるというわけではありません。
ましてや、オリジナルだと装って人前に出してはいけません。
ただ、今この記事を読んでくれているあなたは、絵を上達させるための練習段階にいるかと思います。
真似することは真っ当な練習手段であると、受け入れてみてください。
真似したいと思えたくらいの素敵な絵ですから、きっと自分に役立つものが学べるはずではないでしょうか。
※ただし、模写やトレスが許されるのは、あくまで練習として個人的に行う場合のみです。
模写やトレスで描いたものを自分のオリジナル作品だと偽って公開することは、お手本にした絵師さんに迷惑をかけるだけでなく、自分のクリエイターとしての信用を失うことにも繋がるので、絶対にしてはいけません。
新しいことに挑戦する勇気を持つ
もし、描いたことがないから、きっとうまく描けないからといって避けてきた構図やポーズ、塗り方などがあったら、一度挑戦してみましょう。
例えば、上半身のイラストをいくら練習しても全身が描けるようになれるわけがありません。
これと同じことです。絵は日々進化しており、トレンドの入れ替わりも極めて速く、いつまでも同じ場所に立ち尽くしてはいけません。
ただ、新しいことに挑戦しようと思っても、最初なので手も足も出ないかと思います。
前節で述べたように、真似してもいいですし、現在は非常に便利な時代になって、様々な動画サイトやオンラインサービス(このサイトも含む)で絵の描き方が無料で公開されています。
プロや絵が上手い人の経験と知識をくみ取り、自分の絵に生かして、バリエーションを増やすことができたら、イラストの上達に確実につながります。
次は、先ほど述べた状況と真逆の状況を想像してみましょう。
自分は絵が上手い部類に入るから、周りの人からちやほやされているからと新しいことを学ぼうとせず、現状に満足してしまっている人がいるとします。
このような人は新しい知識や技術を受け入れようとしないため、絵師としてそれ以上成長することができません。
しかし絵が上手い人ほど、知識に貪欲です。
いつまでたっても満足せず、自分の絵をより魅力的にしたいと、勉強と努力を惜しまない人たちだからこそ、プロになれるからです。
つまり、「新しいことに挑戦する」ということは、「今の画力に満足しない」に言い換えることができます。
自分の絵をネット上に公開する
自分の絵に自信がないから、絵の初心者だから、絵をネット上に公開したくない。
そういう人は少なくないかと思います。
実際、私も絵を投稿し、見ず知らずの相手からネガティブな反応を受け、今までにないくらい辛い経験をしたことがありました。
絵を公開すること自体が怖くなって、今度こそはと一枚の絵に時間をかけすぎた挙句、結局公開することができなかった、なんてこともありました。
ですが、描いた絵は公開した方が良いです。
なぜなら、誰からの評価も得られず、ひとりで絵を続けていくことは難しいからです。
「承認欲求」が満たされれば、モチベーションアップにもつながります。
モチベーションが高ければ、褒められて舞い上がった時も、貶されて辛い思いをした時も、その喜びや悔しさ、感じた事をばねにして、また次の絵に取り掛かる「衝動」に変えていくことができます。
たとえ反応がもらえなくても、それは当然のことです。
自分以外にも絵が好きで、絵を描いている人たちが世の中に無数にいるからです。
その中で、大事なのは「気づいてもらう工夫をする」ということです。
クオリティを高める努力をしたり、今どきの題材をテーマにしたり、考えられる術はたくさんあります。
もちろん、前述の好きな絵師さんの作風を真似することも十分効果があります。
「絶対振り向かせてみせるんだ」という意気込みこそ重要です。
絵の上達法に正解はありません。
ただ一つ言えることは、絵を上達させるために必要なものはあくまで努力だけで、才能も、専門学校も、必要条件ではないということです。
その努力を貫き通すための自分なりの心構えを、今回ご紹介しましたが、ぜひ創作活動に役立てていただければ幸いです。
(文・絵/でぺ)
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