前回は基本的なラフの描き方についてご紹介しましたが、今回はさらにいろんなシチュエーションでのラフを描くコツをご紹介していきたいと思います。

背景をしっかり描き込みたいときや、線が入り組んでしまっているとき、ラフはうまくいったのに線画がうまくいかないときなど。そんなときにこのコツを知っておくと、下書きや線画をより良くするラフを描くことができます。

ラフで描きにくさを感じている人や、ラフから下書き・線画にうまく進めない方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

▼前回の記事はこちら
【初心者向け】ラフを描こう①基本的なラフの描き方【スマホ向け】

1.ラフはうまくいくのに線画がうまくいかないとき

「ラフはうまくいったのに、線画になると微妙」という経験をしたことはありませんか?
イラストを描く人の中では、これを経験した人は少なくないようなんです。

ラフがいいのに線画が良くないときは、良い線を選べていない可能性があります。

例えば、「たくさんの線を重ねる」「太い線でラフを描く」といった描き方をした場合、どれが正しい線か一度に判断するのは難しいものです。
良い線を選んだつもりでも、他の線を消すと「イメージと違った」といったことが起こりやすくなります。

こういったときにおすすめなのが、「何枚かラフを描いて線を整えていく」ということです。

何枚かラフを描き、カメラのピントをだんだん合わせていくように少しずつ線を整えていくことで、描きたいものがはっきり見えてきます。

こうしてあらかじめ線を整えておけば、下書きで迷うことなく良い線を選んでラフのイメージ通りの線画を描くことができます。

<Q.ラフの線を消しゴムツールで削っていってもいい?>

何枚もラフを描くのが面倒な場合は、ラフの線を消しゴムツールで整えるのもOKです。
ただ、最初に戻ってやり直したくなったときのために、最初のラフを複製・非表示にしてとっておくのがおすすめです。

※「ラフが上手くいったのに線画になるとうまくいかない」場合、線画の段階でもつまずきやすいポイントがあります。
これについては今後、「線画を描いてみよう」の記事でご紹介していきますので、参考にしてみてくださいね。

 

2.背景を細かくしっかり描き込みたいとき

背景にいろいろなものを描き込むイラストの場合、服や髪と背景との区別がつきにくくなってしまいます。

そんなときは、人物の部分をグレーで塗るとわかりやすくなります。
人物だけでなく、人物よりも手前にくるものも塗ると、遠近感などもわかりやすくなり、線画や着色のときに便利です。


※人物の下に新しいレイヤーを作り、グレーで塗っています。

まだ背景を描いていない場合や、人物と背景のレイヤーを分けている場合は、[①選択範囲で背景部分を選ぶ>②選択範囲を反転>③ラフレイヤーを非表示>④バケツツールでベタ塗り]というやり方でもOKです。

①選択範囲で背景部分を選ぶ

>自動選択ツールを選びます。

>背景をタップして選択します。

>背景がいくつかに別れている場合は、選択ツールの「追加」機能を使って選択します。

②選択範囲を反転する

③ラフレイヤーを非表示にする

④バケツツールでベタ塗りする

 

3.カラーイラストを描きたいとき

カラーイラストを描きたいときは、ある程度ラフが描けた段階で大まかに色を塗って、配色のイメージを掴んでおくのもおすすめです。
この段階だと光源の光や影を塗る前なので、配色のバランスを考えたり修正したりするのも比較的楽になります。

 

4.いろんなアイデアが浮かんでいるとき

衣装や髪型などのアイデアがたくさん浮かんでいるときは、ぜひレイヤーを変えて何枚もラフを描いてみてください。
頭の中だけで考えているよりも、ラフを描いて実際に目で見た方が比較しやすくなりますよ。

レイヤーの「表示/非表示」を切り替えて、ラフを比べてみましょう。
髪だけ・服だけのレイヤーを作って比べてみるのもおすすめです

①髪だけのレイヤーを作る

②いろいろ試してみる

③決まったらラフを統合する(しなくてもOK)

 

5.描きたいイメージがぼんやりしているとき

まだ描きたいものがぼんやりとしか決まっていない場合は、
【ラフ→アタリ→ラフ→下書き】
といったように、アタリの前にラフを描いてアイデアを出していきましょう。
(※アイデアを出していくときはアタリで描いても良いのですが、ラフの方がイメージを掴みやすいと思います。)

何枚かラフを描いているうちに描きたいものが決まってきたら、そこからアタリを描いて体のバランスを調整していきましょう。

(文・絵/sakaki)