「子供」や「萌えキャラ」といったデフォルメされた人物は、顔のパーツを工夫するだけでも充分描き分けられることがわかりました
男女の描き分け(その① 顔のパーツ)参照)
しかし年齢を重ねるにつれ、人間の性別による身体的特徴の違いは大きくなっていきます。
若い年代の人物は「顔のパーツ」だけで描き分けられても、「大人」はそうはいかないかもしれません。

大人の男女の顔立ちを表現するには、今度こそ頭骸骨の小難しい骨格を知らねばとお思いでしょうか?
しかし「なるべくシンプルに、実践的に」をモットーにしている本シリーズでは、さぁいまから美術解剖学の本を買ってきましょう、なんて言いませんのでご安心ください。

さて、今回ご紹介する描き分けポイントは「顎(アゴ)と頬(ほっぺ)」「描線の硬軟」です。

成熟した男性の頬は直線的で、斜めから見ると頬骨から顎にかけてストンと落ちている感じです。
子供の頬はぷくっと膨らんでいるのでよく違いがわかると思います。
顎はシャープにしてはいけません。
下図の様に幅を広く描くようにすると良いです。
横から見ると顎は少し前に出ていますが、絵柄によっては引っ込んでいてもOKです。
そしてもう一つ重要な要素「描線の硬軟」は簡単に言うと、輪郭線が直線っぽいか、曲線っぽいかということです。
男性は年齢を重ねると顔から余計な肉が取れ、骨張り、カクカクした輪郭になるので、直線っぽい描線になります。


大人女性は上図の大人男性をベースに、少女と大人男性のちょうど中間あたりの変化量で描きます。
少女ほどではないが頬の輪郭は滑らかで、顎は少しだけ幅広に丸く描くといったような感じです。
横顔は男性と違って、顎が前に出ることはあまり無いです。
輪郭の描線はやわらかく、曲線っぽく構成されています。


あえて曖昧に書きましたが「直線っぽく」「曲線っぽく」というニュアンスが注意点です。
どちらかに偏りすぎると不自然になるので、メリハリを考え、加減を見極めていきましょう。

ちなみに大人の男女が共通で変化する部分は、子供と比べて”首が太くなる”ことです。
また「顔のパーツ」にも少し工夫が必要です。
大人には、子供っぽい特徴(大きな目、小さすぎる鼻など)を使わないようにしましょう。

では最後に、上図の失敗例を添削してみます。



男性には顔のシワが馴染んで、女性は年相応の顔立ちになりました。

男女の描き分け、シリーズ第2回目「顔の輪郭」いかがでしたか?
お分かりかと思いますが、人は年齢が上がるにつれ顔の情報量は確実に増えます。
ですので最初は難しく感じるかもしれません。
しかし子供〜大人あたりの年齢の描き分け表現は、特に漫画やキャラクターデザインにおいて必要不可欠なスキルなので、なるべく覚えておきたいですね。

ご覧いただきありがとうございました。
次回も是非お付き合いください。