2021.02.10
【初心者向け】肩の描き方を学ぼう!
顔、手、足…イラストを描く上で目立つ部分に比べて、肩に意識を向けることはあまりないのではないでしょうか?
ところが、肩はその人物のポーズや感情を表す上でとても大事なパーツなのです!!
肩を上手く描けるようになると、イラストのレベルが一段階UPしますよ!
Index
1、肩の構造を知ろう
人間の肩は、主に三角筋という筋肉で構成されています。
三角形のような、楕円のような、葉っぱのような形の筋肉が乗っかっているイメージです。
イラスト化する際、三角筋のところを少しポコっと膨らませて描くと立体感が出ます。
男性を描く際は少し誇張しても良いでしょう。
女性や子供、いわゆる萌えキャラなどを描く際には、三角筋の膨らみは省略しても構いません。
三角筋に沿った腕にかけての丸みは維持しましょう。
ビギナーさんでよく陥りがちなのが、肩幅狭すぎor広すぎ問題です。
特に、ミニキャラではないにも関わらず、肩幅が狭くなりがちです。
これはもう比率を覚えてしまいましょう!
頭の幅:肩幅=1:2が基本形です。
男性を描く時や、8頭身のすらっとした絵柄の場合は若干広めに描いてもいいと思いますが、基本はこの比率です。
また、首の付け根から肩の始まりにかけて、なだらかに斜めになります。
首から肩にいきなり垂直にはならないので注意しましょう。
2、動きのある肩を描こう!
実は肩、自分が想像しているよりもずっと可動域が広く、柔軟に動くことを知っていますか?
自分の肩を実際に上下に動かしてみましょう。
左右バラバラに動かすことも出来ます。
肩の動き次第で、表現の幅を広げることができるのです!
おすすめの方法は、アタリを取る時に、腕を描かずまず肩の位置だけを決める方法です。
ちょうど肩から脇までの部分だけの位置を決めましょう。
自由に動かしてみて、位置が定まったら腕のアタリを描き足します。
面倒かもしれませんが、こうして肩→腕と2段階に分けてアタリを取ることで、自分の中でもポーズをきちんと整理して描けるのでおすすめです。
この時に気をつけたいのが、肩と腕の関係です。
鏡の前で実際にバンザイをしてみるとよく分かるのですが、首〜肩〜腕は全て繋がっています。
この繋がりを意識し一つのパーツとして捉えてアタリを取ると、自然なポーズになります。
また、腕を伸ばした時は、腕と脇のラインも一直線となります。
加えて、この時、鎖骨も一緒に動きます。
腕が上がっているにもかかわらず、鎖骨が一直線のままだとチグハグな絵になってしまいます。
腕を上げたら、上げた方向に鎖骨も斜めになります。
もう一点気をつけたいのが、左肩と右肩は、一番出っ張った骨部分を基点に常に一直線ということです。
これはどれだけ動きのあるポーズを付けても変わりません。
例えば、片手を上にあげた時、上げていない方の肩は自然と下に下がります。
(自分でやってみるとわかります。力を抜いた状態で、肩の位置を維持したまま片手を上げるのは不可能です。力を入れないと無理です。)
これらのポイントを頭に入れておけば、多少誇張したポーズでも構造が大きく崩れることはありません。
自由なポーズを描いてみましょう!
3、表情のある肩を描こう!
肩で表情?と思うかもしれませんが、イラストや漫画において、肩の動きはとても重要です。
肩の動きによって、その人物の感情を表すことが出来ます。
肩をすくめれば緊張している、力を抜いて下げていればリラックス、片方の肩だけを耳に近づければ色気のあるポーズになったりもします。
また、上げ下げだけでなく、肩の前後でも表情や動きをつけることが出来ます。
胴体よりも肩を前に出すか、後ろに出すかによって印象が変わってきます。
イラストを描く際には、少しオーバーに動かすぐらいがちょうどいいですよ。
地味だけどとても大切な肩の動き。
肩という土台がしっかりとしていれば、顔と首の安定感も増しますし、その先の腕や胴体の動きも自然なものが描けるようになります。
一度、肩に目を向けてみませんか?
あなたのイラストがレベルアップすること間違いなしですよ!
(文・絵/はらなおこ)
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