2021.08.02
筒と台形で描くズボン・パンツの描き方
ズボンはどんな人物を描くときにも、必須のアイテムですよね。
ただいろんなポーズをさせたいときには意外と難しいもの。
そんなお悩みをお持ちの方がおられましたら、ぜひこちらを一度ご覧ください!
ズボンをきっちり描くだけで、キャラクターがばっちりキマりますよ♪
Index
1.ズボンの仕組みを理解しよう
まずはズボンがどういう構造になっているか、考えてみることが大切です。
ズボンは腰から股上の部分が筒になっていて、そこから足を入れる部分がそれぞれ2つの筒に分かれています。
縦半分に切り開いてみると、図のように足の部分だけが輪になった状態です。
ですので大抵の場合、お腹とお尻で縫い合わせてあり、複雑な形ができあがっています。
おおよその仕組みがわかったところで、早速実際に描いていきましょう。
2.カンタンな図形から描いてみよう
基本の真正面を下書きしていきます。
新規キャンバスを置いたらブラシツールを選択し、「鉛筆」ブラシを選んでください。
下書きは基本的に鉛筆でしていくといいでしょう。
「下書きってどういうもの?」と思われる方は、こちらを参考にしてみてください。
『【初心者向け/スマホ向け】最初の一歩!下書きを描いてみよう』
まずは足を覆うように線を描いて、股上から腰の部分には台形を描きましょう。
《point!》
今の状態では足の付け根部分は鋭角になっていますが、ズボンは柔らかい素材ですから、これではそれらしくありませんよね。
足の付け根から少し離れてもいいので、少し丸くしてあげるとズボンらしくなります。
ちなみに男性と女性では骨盤の特徴に大きな違いがあります。
女性を描くときは台形の底辺の広がりを大きくすると、女性らしさが際立ちますよ。
きちんと体のラインを下書きすればいいことなのですが、全てのイラストで行うと膨大な時間がかかってしまいますよね。
急いでいるときや小さなイラストを描くときは、性別での描き分けも意識してみてください。
3.複雑なポーズを描こう
それでは発展版として、いろんなポーズに対応できる描き方をご紹介します。
例えば座っているポーズなどは、どうやって描こうか迷う方も多いと思います。
図のようにリラックスした座り方をしているときは、腰から上を少し後ろにそらしていると考えます。
すると、腰の台形部分も同じように少し後ろ向きに倒れます。
台形だけで考えると、ほんの少し煽り(下から見上げる形)になりますね。
それぞれの足の筒は別のパーツだと考えて、足を覆うように描きます。
台形と切り離された状態になっても大丈夫!
あとは切り離された状態になっているお尻の部分を繋げ、いらない線を消します。
腰と足の境目に一番多くシワを描きましょう。
今度は次のようなポーズにズボンを描いてみましょう。
このポーズは上半身を前に倒していますので、腰の台形も俯瞰(上から見下ろす形)になります。
ただし、足を90度近く折り曲げているので、足の筒とつながる部分(台形の底辺)はとても窮屈になります。
なので台形を柔らかいスポンジか何かと考えて、お腹側だけクシャっとたたんだ図を思い浮かべて描いてください。
できたらさっきと同じように足の筒を描き、お尻を繋げます。
4.いろんなタイプのズボン
ズボンにも色々なタイプがあり、トレンドがあります。
まずは腰の位置別に見ていきましょう。
代表的なものはジーンズですが、履き口の位置が低いローライズと、位置が高いハイウエストがありますよね。
描き分けるときは、台形の高さで調節します。
ローライズは台形を低く、ハイウエストの場合は台形を高く描いてみてください。
くびれより高くすると、かなりハイウエストになります。
あとはロングパンツとショートパンツで筒の長さを調整し、最後に台形と筒を繋げます。
次に、ズボンのタイプでぱっと思いつくのがシルエットだと思います。
スキニーなどのタイトなものと、ミリタリーにあるようなゆるいシルエットのものを描き分けてみましょう。
こちらもまずは台形ですが、タイトなものは体の線に沿ってぴったりと、ゆるいものは体のラインから少し離して描きます。
そして足の筒を描くときに、ひと手間加えます。
まず、同じようにタイトな方はぴたっと、ゆるい方は体の線から離して足の筒を描いてください。
できたらタイトな方は、ぽこぽこと小さな山(こぶ)をいくつか描きましょう。
足の関節部分に集中するように!
ゆるい方は、鉛筆ブラシの線を太くし、足の上に図のようなジグザグを描いてください。
筒の線から飛び出してしまって大丈夫です!
ペン入れをするときはそれぞれ、足の筒+小さな山、足の筒+ジグザグの線、ということを意識して描いていきましょう。
アウトラインが取れたら、シワを加えてよりそれらしくしていきます。
タイトな方は、小さな山、つまり関節部分にシワを集めることでシルエットが際立ちます。
ゆるい方は、全体にシワを描いて大丈夫ですが、布が重みで下に垂れ下がるので、それを表現するためにシワの向きを統一してください。
5.まとめ
いかがだったでしょうか。
基本的な描き方、ポーズ、ズボンのタイプを組み合わせることで、あらゆるシーンのイラストに対応することができますよ♪
普段から衣料品店や雑誌などを見て、どのタイプのズボンがどんなイラストの雰囲気に合うか、研究してみてくださいね。
(文・絵/竹内 洋)
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