2021.10.01
【初心者向け】ちびキャラの顔の描き方【目や髪を描くコツも】
シンプルでぱっと目を引くちびキャラは小さくて可愛いため、非常に人気です。アクリルキーホルダーなどのグッズにしやすく、「描いてみたい!」という人も多くなっています。髪の色や顔のパーツの大きさなどもアレンジしやすいため、自由に描けるイラストといえるでしょう。
しかし「通常のイラストと大きさが異なるため逆に苦手」「描いてみたいけど描き方がいまいちよくわからない」といった方もいるのではないでしょうか?リアルさを演出するわけではないため、通常の顔などのイラストとは違った描き方をする必要があります。
今回は、ちびキャラの顔の描き方について紹介します。顔のパーツ・髪の毛の描き方についても解説するため「ちびキャラを上手に描きたい」と考えている方はぜひ参考にしてください。
Index
ちびキャラの描き方で気をつけたい3つのポイント
ちびキャラを描くときに気をつけたいポイントは、以下の3つです。
- 輪郭は丸くシンプルに
- 顔のパーツはデフォルメ強めに
- 髪は毛束を太く描く
ちびキャラを描くときは、全体をシンプルにデフォルメします。特に顔と体の大きさのバランスに気をつけましょう。ちびキャラの多くは顔が大きめで、体が小さめです。リアルと同じような頭身にしてしまうと、どことなくアンバランスな印象になってしまうため注意しましょう。体・顔どちらもしっかりとデフォルメして、イラスト全体が違和感なくまとまるようにしておくとよいです。
上の画像は、左のイラストが体のみをデフォルメした場合、右のイラストが顔・体両方をデフォルメした場合です。左のイラストは顔だけが異様にリアルで、なんだかチグハグな印象を感じませんか?体だけデフォルメしてしまうと、可愛げのないちびキャラになってしまいます。
一方、右のイラストは顔・体の両方をデフォルメしているため、バランスがよくなり可愛いイラストに仕上がっていますね。顔・体のイラストの雰囲気が揃っているため、全体のまとまりがよくなります。
また、髪の毛にも違いが見られます。左のイラストは外ハネの毛束がややシャープな印象ですが、右のイラストは毛束が太めです。毛束を太く描くことでイラストの丸っこさにヘアスタイルがマッチし、全体のバランスが整います。
ポイントをしっかりと守ることで、可愛いちびキャラが描けますよ。
ちびキャラの描き方を紹介
では、実際にちびキャラの顔の描き方を紹介していきます。大まかな手順は以下のとおりです。
- アタリを描く
- 顔のパーツを描く
- 髪を描く
それぞれの工程に細かな作業が含まれるため、1つずつこなしていきましょう。
アタリを描く
はじめに、アタリを描いていきます。アタリはイラストを描くための指針になるものであるため、大雑把に描いてしまうとイラストのバランスが崩れてしまいます。ここを丁寧にこなすことでイラストのバランスが決まるため、しっかりと描きていきましょう。
ちびキャラにもいろいろな種類がありますが、今回は2頭身くらいのちびキャラに合うような、こういったタイプの顔を描いていきたいと思います。
①円を描く
まず円を描いて、だいたいの顔の大きさを決めます。ちびキャラのメイン部分ではありますが、あまり大きくしすぎるとあとで体を描く際のバランス調整が難しくなるため、程よい大きさにしましょう。
②目の位置を決める
ちびキャラの目は、だいたい顔の半分より少し下か、下から3分の1くらいで描いています。今回は可愛らしい感じにしたいので、3分の1くらいに十字線を描きました。上のまつ毛が円の2分の1よりもやや下くらいにくるようにすれば、幼く可愛い雰囲気に仕上がりますよ。なお、このときにだいたいの目の形も下書きしておくと、仕上がりのイメージがつきやすくなります。
輪郭を描く
アタリを描けたら、今度は輪郭を描いていきます。
輪郭を描くときのポイントは、通常のキャラを描くときよりも「丸くシンプルに描く」ことです。尖っている顎は丸くして、頰の丸みをしっかり描くことで、コロコロとした可愛い印象になります。
先ほど下書きしておいた目を基準に頬を描いていくとよいです。アングルに応じてちょうどよい場所を見つけていきましょう。
輪郭は、頬がストンと落ちてきて目下が少し膨らむようにしていくとちびキャラらしくなります。また、顎は原則丸くします。尖らせてしまうとリアルなイラストに近づいてしまうため、あまり尖らせないようにしましょう。
【輪郭のいろんなパターン】
ちびキャラにもいろんなパターンがあって、今回のような丸いタイプのほかに、少し縦長で大人っぽさが残るものや、ちょっとシャープでアニメっぽいものなどもあります。
ちびキャラにしたいキャラクターの個性や、用途(グッズにするか4コマ漫画にするか)などに合わせて、描きたいパターンを選んでみてくださいね。
顔のパーツを描く
輪郭が描けたら、今度は顔のパーツを描いていきます。
目や鼻、口を描くときのポイントは、「デフォルメをしっかりする」ことです。
具体的には以下のことをしていきます。
- 細かい描写を減らす
- パーツの特徴(つり目、タレ目など)を強調する
- 大きさを調整する
こうすると、小さくデフォルメした体とのバランスがとれ、人物の特徴がぱっと見てわかるようになります。このデフォルメの仕方は顔のパーツだけでなく、ちびキャラのほかの部分を描くときにも使えるので、ぜひ試してみてください。
それぞれのパーツの描き方について、詳しく見ていきましょう。
①目を描く
まずは、目を描いていきましょう。
目を描くときにデフォルメするのは、主に下のような部分です。
【細かい描写を減らす部分】
- 瞳の映り込み
- まつげの曲線など細かい表現
【強調する部分】
- 目の特徴(切長、丸いなど)
- 瞳の大きさ
あとは顔のバランスを見て、上まつげを太くして目の印象を強くしたり、瞳の大きさを調整したりしていきましょう。
デフォルメの仕方は人それぞれ違うので、好きなちびキャラのデフォルメの仕方を参考にしてみてくださいね。今回の例が自分に合いそうだと感じた方はぜひ試してみてください。
②鼻と口を描く
目を描けたら、今度は鼻と口を描いていきます。
鼻をしっかり描くと幼さが減ってリアルさが前に出てしまうので、ちびキャラでは「できるだけ小さく描く」か「鼻を描かない」のがおすすめです。
口も鼻と同じで小さめに描きますが、男性や豪快なキャラクターなどの場合は少し大きめに描くのもよいでしょう。イラストの雰囲気に合わせて描いてみてください。
③顔のパーツの位置を変えて印象チェンジ
目、鼻、口といったパーツは、デフォルメの仕方だけでなく配置を変えるだけでも顔の印象が変わります。
例えば、目から鼻・口の距離を長くすると大人っぽい印象になり、反対に短くすると幼い印象になります。
また、目の位置を高くすると大人っぽくなり、低くすると幼く可愛らしくなるので、描きたい人物の個性に合わせてパーツの位置を調整していきましょう。
髪を描く
最後に、髪を描いていきましょう。
全体的にシンプルにデフォルメされるちびキャラは、髪も描き込みを減らしてシンプルに表現します。
毛束を太くとって細かい毛束やツヤの描き込みを減らすと、シンプルな印象になります。ざっくりと太めに描いていくとちびキャラらしくなりますよ。
さらに、髪型の特徴をしっかり強調して描くと、よりキャラクターの個性を引き出すことができます。
下書きができたら、清書して色を塗って完成です。
まとめ
ちびキャラの描き方を紹介してきました。輪郭のつくり・顔パーツのつくりをデフォルメすることで、見栄えのよいちびキャラのイラストができあがります。形ができればカラーリングで様々な雰囲気を演出できることも、ちびキャラの魅力です。ぜひ可愛いイラストを描いて、様々なシーンで活用してください。
(文・絵・協力/Amane)
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