目を描くとき、瞳の中を「なんとなく」で描いている方は多いのではないでしょうか。
目はキャラクターの印象を大きく左右する重要なパーツであり、その中でも瞳はイラストのオリジナリティ、自分らしさを表現する大事な要素でもあります。
前回の記事では漫画イラストにおける瞳の構造と描き方をご紹介しました。
▼前回の記事はこちら▼
自分ならではの瞳を描こう!瞳の構造と描き方講座【漫画編】

今回はカラーイラストにおける瞳の構造と描き方講座になります。
カラーイラストではモノクロよりも瞳の塗り方に様々なアレンジを加えることができます。
基本の塗り方、構造を把握しているとよりアレンジもしやすくなりますので、ぜひ自分だけの瞳の描き方を見つけましょう!

瞳の構造

瞳の中には「瞳孔」と「虹彩」があります。
そして瞳に当たる「光」と「影」、その4つをどのように描くかで瞳の印象が変わります。

瞳孔は瞳の中心にあり、イラストではよく丸、または瞳の形に合わせた円形で描かれます。
カラーイラストでは瞳孔の中に一回り小さな明るい円を描くなどして瞳孔を際立たせると瞳に透明感がでます。

瞳孔を円以外の形に描くときは、瞳孔全てを形で描くのではなく瞳孔内の光のみを形に描くことで個性的ながらも違和感のない瞳を描くことができます。

虹彩はイラストにおいては瞳のふち(輪郭)と瞳孔周りの模様を合わせて虹彩と呼ばれることが多いです。
今回説明する描き方では瞳孔周りの模様は描かず、瞳のふちのみ描画しています。

瞳の影とはまつげによって瞳のおよそ上半分にかかる影の事です。

光は瞳に直接当たる「ハイライト」と、目の下に当たる光が反射して瞳の下に映る「反射光」の2つがあります。
カラーイラストでは光をどのように入れるかで個性を表現することができます。

瞳の塗り方

それでは瞳の塗り方を説明していきます。
線画のレイヤーの下に新規レイヤーを作成し、バケツツールで瞳の中を下地の色で塗ります。

線画と下地のレイヤーの間に新規レイヤーを作成して下地のレイヤーにクリッピングし、レイヤーブレンドを「乗算」に変更します。
下地よりも濃い色を選択しペンブラシで瞳孔を描き、エアブラシで影、瞳のふちを描きます。


新規レイヤーを作成してクリッピングし、レイヤーブレンドを「乗算」に変更します。
同じ色のまま、エアブラシで瞳孔、影、瞳のふちを重ねて描きます。
先程描いた色が少し見えるよう、一回り小さめに描きます。


新規レイヤーを作成してクリッピングし、レイヤーブレンドを「乗算」に変更します。
より彩度を低くした色を選択し、エアブラシで影を重ねるように塗ります。
このように何度も影を重ねることできれいなグラデーションになります。

新規レイヤーを作成してクリッピングします。
下地の色を選択し、エアブラシで瞳孔の内側を塗ります。
このままだと明るすぎるので不透明度を調整して少し薄くします。
これにより瞳孔を強調でき透明感のある瞳になります。

これで「瞳孔」「虹彩(瞳のふち)」「影」が描けました。
次に「光」を描いていきます。
新規レイヤーを作成してクリッピングし、レイヤーブレンドを「加算・発光」に変更します。
あらかじめ不透明度を40%程度に下げておき、ペンブラシで瞳下部に、エアブラシでまぶた沿いに光を描きます。
あえて下地以外の明度と彩度を落とした色を使うことでいろんな光が瞳に映ったような輝きが出ます。

さらに光を増やしていきます。
新規レイヤーを作成してクリッピングし、レイヤーブレンドを「加算・発光」に変更します。
あらかじめ不透明度を40%程度に下げておき、下地の色を選択しペンブラシで細かな大小の丸をたくさん描いて輝きを増やします。

新規レイヤーを作成してクリッピングし、レイヤーブレンドを「オーバーレイ」に変更します。
あらかじめ不透明度を40%程度に下げておき、下地の色以外の彩度が高い色(原色)をエアブラシで瞳のふちにふんわりと塗ります。
色は塗ってみて違和感がなければ大丈夫ですので、いろんな色を試してみましょう。

新規レイヤーを作成してクリッピングし、レイヤーブレンドを「加算・発光」に変更します。
白色のエアブラシで瞳のふちを細くなぞり潤いを描きます。

線画レイヤーの上に新規レイヤーを作成します。
白色のペンブラシでハイライトを描きます。
最後に線画のレイヤーの不透明度を保護し、瞳の中で一番暗い色に塗り替えて完成です。

今回は主にペンブラシとエアブラシを使い透明感を意識した塗り方をご紹介しました。
なお、ぼかしのないアニメ塗りならばペンブラシのみで着色をしたり、筆系のブラシを使う厚塗りならば同じ筆のブラシを使用したりと、イラストのタッチに合わせたブラシで描くことでより一体感が生まれます。


このように「瞳孔」「虹彩」「影」「光」をどう描くかによって自分だけの瞳を生み出すことができます。
今回ご紹介した描き方もほんの一例であり、瞳の描き方に正解はありません。
ぜひ自分なりの瞳の描き方を見つけてみましょう!

(文・絵/mozukuni)