2021.04.30
男女の描き分け(その⑧ 男女を同じ画面に描く)
これまでに紹介した男女の描き分けポイントを駆使し、新たにキャラクターを描いてみましょう。
先に完成したイラストをお見せします。
それを元に、各ポイントのおさらい、考え方などを解説していこうと思います。
性別・年齢の異なる人物。
父・娘・息子・母の4人家族のイラストです。
①体(からだ)の工夫
②顔の工夫
③細かいこだわり
おおまかに上記の3つの節に分けましょう。
Index
①体(からだ)の工夫
メインとなる父と娘の、ポーズの違いを見てください。
父は腕と脚を広げ、娘はその全く逆、内側に寄せていますね。
これは第6回「ポーズ・しぐさ」で解説した要素を取り入れています。
男は外側に、女は内側に力が向く。というものです。
つぎに全体の形の印象、シルエットに関わる要素を比較します。
父はカクカクと直線的なのに対し、娘は曲線で構成されているのがわかります。
こちらは第4回「体のシルエット」で解説しました。
感覚をつかむのが難しいのでぜひ記事を見直してみてください。
②顔の工夫
父と娘の頭部に注目してください。
第1回「顔のパーツ」〜第2回「顔の輪郭」で解説した要素が活用されていると思います。
父の顔は、”男性”と”大人”の要素を適用してディテールを豊富に
娘の顔はシンプルで、”女性”と”子供”の要素を合わせています。
また、このように男女、あるいは大人と子供を同じ位置に描くとき、頭の大きさはほとんど変わらないことに注意してください。
③細かいこだわり
そのほか、このイラストの場面が休日であること、登場人物が家族であることを演出するには、キャラデザインに気をつけます。
ゆったりしたラクそうな服を着させ、髪型や髪色は共通性を持たせました。
このようなモノクロの一枚絵でも、設定やストーリーをちゃんと想像してから描くと、完成までのモチベーションが保てます。
お疲れ様でした。
全8回にわたる「男女の描き分け」シリーズはこれにて終了です。
おわりに…
絵の完成度を高めるためにはとにかく
焦らず、意識すべきポイントをそのつど思い返し、冷静になることが必要です。
どうか気をつけてください!
しだいに描き慣れていく初心者〜中級者の時期ほど軽率に描き始めてしまい、雑になって粗製濫造したあげく、最終的に自信とやる気を失ってしまう。
そんな落とし穴があるのです…(筆者経験談)
うまくいかない時は、ぜひ本シリーズを読み返してみてください。
あなたの楽しいお絵描きライフの一助になれれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
(文・絵/飴ノ山)
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『男女の描き分け(その① 顔のパーツ)』
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