2021.05.24
【基礎】俯瞰視点の人体の骨格構造
今回は、俯瞰視点で見た人体の骨格構造について男女別に解説します。
正面から見た骨格については以下のリンク記事に解説が載っています。
全身の骨格構造について知りたい方はぜひご参照ください。
それでは俯瞰した人体について全般的な特徴から見ていきましょう。
Index
俯瞰したときの特徴
俯瞰では、後頭部が広く見え、耳は目の高さよりも上についています。
また、上から見た図になるので、上半身から下半身にかけてパースが狭まっていきます。
逆三角形をイメージすると分かりやすいかと思います。
パースについて知りたい方は以下の記事をご参照下さい。
次に男女別に見ていきましょう。
俯瞰した男性
下図は男性の体を俯瞰したときの図です。
骨格のみと筋肉が付いた場合:
男性は女性よりも筋肉が発達しているため、直線的な線が目立ちます。
胸板など筋肉の厚みを意識しながら描くとよいでしょう。
気を付けたい点は以下の部位です。
- 首・肩・腕
- 胸板
- 腰回り
- 太もも
詳細を見ていきましょう。
首・肩・腕
まず、首から背中にかけてと肩の厚みを表現しましょう。
前腕部も外側と内側に筋肉の盛り上がりを描くのがポイントです。
肩まわりの解説については以下の記事に詳細がありますので、不安がある方は読んでみてください。
▶︎【初心者向け】肩の描き方を学ぼう!
胸板
胸板を厚く描くと、俯瞰したときの立体感を出せます。
腰回り
くびれがないため腰回りはあまりカーブをつけず直線的に描きましょう。
また、胴体から足にかけての外側のラインは俯瞰のパースがつくため、下に行くにつれてパースを狭めます。
太もも
太ももの立体感は円柱のように外側を奥にカーブさせることで立体感を出すことができます。
以上が男性の俯瞰の特徴です。
次に女性の俯瞰を見てみましょう。
俯瞰した女性
後頭部が広く見えることや耳が目の高さよりも上につくことは、男性の俯瞰した場合と同じです。
女性の俯瞰で特徴的なのは、以下の点の部分です。
- 腰から下半身にかけてのカーブ
- 胸部分の凹凸
一つずつ見てみましょう。
腰から下半身にかけてのカーブ
女性は俯瞰した際、くびれのある腰回りやパースがかかる下半身のラインにとくに強くカーブが出ます。
画像のように、腰回りは大きくカーブをつけるとくびれが出しやすくなります。
下半身はパースが付くのでカーブが大きくなりますが、とくに膝からふくらはぎにかけてのカーブを急にすると俯瞰した感じがよく出ます。
胸部分の凹凸
胸の凹凸部分をしわとして加えると立体感が出ます。
正面以外からの俯瞰した図
以下は正面以外の方向から俯瞰した図です。
横から見た俯瞰図では、左右の肩がタテ一列に並ぶのが特徴です。
また、奥側の足は手前の手と足に隠れ、わずかに足先が見えるのみとなっています。
斜めから見た俯瞰では、奥の肩と上腕部が隠れて見えます。
また、手前側では背中の厚みが生じます。
以上、俯瞰した人体の見え方について、男女別に解説しました。
まとめると、俯瞰した人体は以下の3点が特徴です。
- 後頭部が広く見える
- 首回りから肩、胸にかけて広く見える
- 下半身のパースがきつくかかる
さらに、男女の描き分けとして、男性は筋肉の盛り上がりを、女性はくびれの曲線を強調するとそれらしくなります。
俯瞰した構図は、普段実際に見ることが少ないため、ポーズ人形や3Dアプリ、写真など参考資料を見ながら描くことをおすすめします。
(文・絵/吉田 セツ)
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