2022.06.18
初心者マンガ講座11 簡単な人工物を描いてみよう(パースなし)
こんにちは、ГФです。
今回は直線の含まれる人工物の描き方について解説していきます。ラインナップは以下の通りです。
1、スマホを描く
2、ペンを描く
3、椅子を描く
4、階段を描く
今回は無料のクラウドブラシの「線対称」ブラシと「分割」ブラシを使うので、自分のメディバンペイントに入っていない場合はダウンロードしておいてください。
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なお、パースについては一度に解説してしまうとややこしくなるので、今回は気にせず描いていきます。
Index
スマホを描く
まずは実物や写真などの資料で比率を確認しながらアタリをとります。
アタリがとれたら定規を使いながら描いていきます。垂直・水平な線を描く時は「十字」定規、平行な線を2本以上描く時は「平行線」定規が便利です。「平行線」定規の設定を変える時は右端の歯車マークを押します。
直線部分を描き終わったら、角を丸く削り、カメラやマイク側面にある電源ボタンや音量調節ボタンなどを描き加え、余分な線を消して完成です。
ペンを描く
スマホよりもちょっと複雑な形状です。縦長で描いてみましょう。まずは資料を見ながらアタリをとります。
左右対称のものは無料のクラウドブラシの「線対称」ブラシが便利です。「線対称」ブラシを使うときはまずCtrlキーを押しながらクリックで中心線の位置を決めます。この中心線を境に対称になるように線を描くことができます。
まずはペン先やノック部など、左右対称な部分を描いていきます。直線部分は「十字」定規を使って描きます。
その後普通のペンでクリップ部分などの左右対称でないところを描き込んで完成です。
ペン以外にも、メガネやスプーン、お面など左右対称のデザインのものを描くときに「線対称」ブラシは便利です。訂正したい時は消しゴムではなく「線対称」ブラシの状態で線の色を無色にすると線対称状態のまま消すことができます。
椅子を描く
一口に「椅子」と言ってもいろいろな形があります。今回は一番右のタイプの椅子を描いてみましょう。
基本は箱の形です。最初に箱の形でアタリをとります。
箱を描いたら、手すり、足、背もたれなどを描き足していきます。この時点で比率に注意すると仕上がりが良くなります。ここまではフリーハンドでOKです。
椅子の形のアタリが取れたら不透明度を下げ、新規レイヤーに定規を使って描いていきます。
縦の線は「十字」定規で垂直線を、平行な線は「平行線」定規を使って描きます。
背もたれは垂直よりもちょっと後ろに倒れているのほうが座りやすいので、他の部分を書き終わってから「平行線」定規を設定し直して描きます。
直線部分が描けたら余分な線を消し、丸みのある部分を描き足して完成です。
同じ椅子をパースをきかせて描くと右のようになります。右のほうがより自然に見た形に近くなっていると思います。「平行線」定規を使ったところを「消失点」定規に置き換えることでこのように描くことができます。
椅子が描けたら机や棚などだいたいの家具は描けます。比率に注意して描いてみましょう。
階段を描く
一気に面倒臭さが増したような気がしますが、まだいけます。
まずは椅子と同じように箱の形でアタリをとります。その後、段を描いていき、必要に応じて手すりなどを加えます。
アタリが描けたら、箱の側面の部分のみ十字定規と平行線定規を使って清書します。
次に無料のクラウドブラシの「分割」ブラシを選択し、縦分割と横分割の数値を階段の段数と同じにして、ctrlキーを押しながらクリックで始点を決めてから別レイヤーで格子を描きます。
描いた格子を階段の形になるように塗りつぶし、余計な部分を消します。
描いたものの不透明度を落とし、変形ツール(自由変形とパース補正にチェック)で先ほど清書した階段の側面にピッタリ合うように変形します。「テクスチャとして扱う」という認識でOKです。
変形したものの上に新規レイヤーを作り、階段の段部分を十字定規と平行線定規を使いながら清書します。
平行線定規を新たに設定し、段部分の幅を1本清書します。
今回はパースがないのでもう一つの側面も同じ形になりますから、先ほど描いた段部分をコピーペーストして反対側に貼り付けます。
残りの段を「平行線」定規を使いながら描き入れ、線のはみ出しや余計な部分を消して階段部分は完成です。
手すりを付けたい場合は、階段の段の先の部分を通る直線を元に「平行線」定規を新たに設定し、手すりや土台部分の斜めの床を描きます。
床と手すりの間の部分に等間隔の柱などを入れたい時は「分割」ブラシを使うと便利です。縦分割を1、横分割を手すりの本数にして新規レイヤーに縦長めに描き、複製して水平後方にずらして統合し、手すりの柱部分に合わせて配置し余計な部分を消せばOKです。
同じ方法でパースをきかせて階段を描くと右のようになります。右の方がより自然に見た形に近くなっています。
漫画の背景にする場合はパースをきかせて描く必要がありますが、パースなしでも描き方の練習にはなるので、いきなりパースありは難しい…という場合は左のような形から練習してみてもよいかと思います。
今回の講座は以上になります。
次回は「パースを使う絵」です!
これまでの講座はこちら
初心者マンガ講座01 マンガ作りの手順を知ろう
初心者マンガ講座02 マンガの企画を考えよう「その1」
初心者マンガ講座03 マンガの企画を考えよう「その2」
初心者マンガ講座04 MediBang Paintでマンガを描く準備をしよう
初心者マンガ講座05 ネームを作ろう
初心者マンガ講座06 コマ割り・画面作りについて考えよう
初心者マンガ講座07 原稿作りの注意点を確認しよう
初心者マンガ講座08 枠線・フキダシを描こう
初心者マンガ講座09 人物・自然物を描いてみよう
初心者マンガ講座10 ブラシや素材を活用しよう
初心者マンガ講座11 簡単な人工物を描いてみよう(パースなし)
初心者マンガ講座12 パースを使って部屋の中を描いてみよう
初心者マンガ講座13 集中線・効果線や描き文字を描こう
「ГФ」
ART street
作品集はこちら: https://medibang.com/u/seledkapodshboi/
私の描いたマンガはここから読めます→ https://medibang.com/book/0c2101280307258390018866367/
別名義で作画担当をしている作品です→https://medibang.com/comics/official/dobs340000005872400000000000a/
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