2021.04.09
【初心者向け】すぐに使える!線画が立体的になる簡単テクニック
顔の描き方や体のバランスなど、基本的な技術はだんだん身についてきた!
描きたいイラストもそこそこ描けるようになってきた!
…けど、なんだかのっぺりと平面的で単調な絵になってしまう…。
そんなお悩みはありませんか?
ちょっとした技術で、イラストがより立体的になる魅力UPのテクニックをご紹介します。
どれも簡単なので、初心者の方でもすぐに取り入れられますよ♪
Index
1.体を立体としてとらえよう!
こちらの絵を見てください。
顔も体もなんだか線がすべて直線的で、奥行きや丸み感がありません。
特に人物の絵は、「丸み」を持たせるように意識すると立体感が格段に上がります。
人物に限らず、小物、動物、背景…すべてのものはこの円柱と立方体に置き換えることができます。
ただの四角、ただの円ではなく、円柱と立方体には奥行きがあります。
隠れて見えない裏の部分を想像することで、線画も立体的に捉えることができます。
先ほどの女の子のイラストを円柱と立方体に置き換えてみました。
また、赤い線で各パーツの丸みを表しています。
ただの円柱と立方体の集まりなのに、左の絵よりずっと立体的に見えませんか?
このガイドラインを元に、元絵を改善していきましょう。
特に腕や足が分かりやすいのですが、円柱を意識して丸みを持たせることで、少しの差なのにかなり立体的に改善されました。
顔も同様に、尖りすぎている顎やフェイスラインに丸みをもたせていきます。
また、裾や袖口なども同様に円柱に沿ったラインにすることで、服の厚みや立体感を出すことができます。
特に袖口は、見えていない所も実際は布がぐるりと腕を一周しているので、後ろにも服が続いているよということを表すために、後ろに回り込ませるような線を描くととても立体感が増します。
2.近いものほど太い線で!
イラストにおいては、近いものほど太く、遠いものほど細く線を描くと、遠近感を出すことができます。
手前にあるもの、画面の近くにあるものほど線を太くすると◎です。
特に、手を差し出すポーズやガッツポーズ、足を蹴り上げるポーズなど、目立たせたいパーツがある構図を描きたい場合は、少しオーバーかなと思うくらいに線を太くすると、パッと目を引くイラストになるのでおすすめです。
3.「あえて描き込まない」テクニック!
顔、髪、体、小物…すべてを同じように力を入れて丁寧に描き込むことが多いと思いますが、こちらはあえて描かない、省略するテクニックです。
こちらの絵では、髪の三つ編みのうち、奥にある毛束を「あえて」描き込みませんでした。
①奥にあるもの、遠いもの
②目立たせたくないもの(他に目立たせたい部分がある)
これらの場合、あえて線を細くし描き込みをしないことで、遠くにあるように見え奥行きを演出することができます。
また、ガッツリと描き込んだ部分の引き立て役となり、描き込んだ方に目線を集中させることができます。
色を塗る場合、こんな風に薄い色で塗ってあげると、より遠く、立体感を演出できます。
グラデーションをつけてもきれいですね。
「描かない」というのは、手抜きのように思えてしまいなかなか勇気のいることですが、テ
クニックとして要所要所で使うととても効果的です!
4.線の強弱や種類を使い分けよう!
こちらはまったく同じ構図の絵ですが、右の方がメリハリがあり垢抜けて見えませんか?
左の絵は同じペンツールの同じ太さで描いているのに対して、右の絵はパーツによって線の太さとペンの種類を使い分けています。
★太く、強く描く部分
・顔や体の輪郭
・影になっている部分、髪や服が重なっている部分
★細く描く部分
・髪の毛の流れ
・服のシワ
・小物の描き込み
具体的に言うと、右のイラストでは、輪郭や影になる部分はペンツールで描いているのに対して、服のシワは鉛筆ツールで描いています。
特に服のシワは、輪郭の線に対して細く描くと、衣服の柔らかさが表現できるのでおすすめです。
このように、一枚のイラストの中でペンの種類を複数使うのもテクニックです。
以上、一例をご紹介しました。
ちょっとした違いで線画は見違えるように立体的になります。
どれも今日から取り入れられる簡単テクニックなので、線画で悩んでいる方はぜひお試しください!
(文・絵/はらなおこ)
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