イラストを描く工程の一つに、「ラフ」があります。
このラフという言葉は、日本語にすると「荒い」という意味をもつ言葉で、イラストの工程では「ざっと簡単に描いた下書き」のことを指します。

ラフは、簡単に描く下書きということで、なんとなく描いているという人も多い工程です。
でも、実はラフはイラストの骨組みとも言える部分で、きちんと描くと線画のクオリティアップにつながります。

今回は、そんなラフの基本的な描き方と、描くときのポイントについてご紹介していきたいと思います。

 

1.ラフを描く準備:アタリの絵を用意する

ラフを描く前に、まずはアタリを描いて「イラストのどこに何を描くか」、そして「人物をどんな風に描くか」を決めておきましょう。

▶︎アタリの描き方について詳しくはこちら
【初心者向け】アタリを描いてクオリティUP!①初心者におすすめの描き方は?【スマホ向け】
【初心者向け】アタリを描いてクオリティUP!②体のバランスと基本的なアタリの描き方【スマホ向け】
【初心者向け】顔のバランスの取り方&基本のアタリの取り方を学ぼう!

 

2.ラフを描く①:アタリをもとに簡単に全体を描いていく

アタリが準備できたら、その上にラフ用のレイヤーを作り、ラフを描いていきます。

【顔・体の部分を描く】

まずは、顔・体の部分を描きます。
アタリを素体で描いている場合は、顔の部分だけ描いていきましょう。

ペンの色は、アタリの線に溶け込んでしまわないような色を選びます。
アタリの不透明度を下げて、ラフの線を見えやすくしてもOKです。

<不透明度の下げ方>

【表情や服装、髪を描く】

顔や体が描けたら、表情や服装、髪型などを決めていきます。
服装や髪型がしっかり決まっている場合は、顔・体を描いたレイヤーに描いていきましょう。

<Point1.線が入り組むところは色を変える>

アタリでもそうなのですが、ラフでは見えない部分を描いたり、形を整えるために線をたくさん引くこともあるので、どれが何の線かわからなくなりがちです。

後で見てもわかりやすいラフを描くには、線がたくさん重なる部分はパーツごとに色を変えて描くのがおすすめです。

<いろいろな髪型や服装を試したい場合>

髪型や服装をいろいろ試してみたい場合は、パターンごとにレイヤーをわけて描くのがおすすめです。
そうすると、レイヤーを切り替えることで、いろいろなパターンの髪型や服装を試すことができます。

①レイヤーを分けて2パターンの服・髪型を描く

各レイヤーの左側にある目のマークでレイヤーを切り替えます。

例えば…

パターン1:ショートカット+ニット

パターン2:ロング+ブレザー

紫の線の部分が、服・髪型用のレイヤーに描いたものです。
(※今回はわかりやすいように「服・髪型用レイヤー」の線を紫色に変えていますが、普段は色は変えずに描いています。)

②気に入ったパターンを顔・体のレイヤーと統合する

気に入った服・髪のパターンができたら、先ほどの顔・体のレイヤーと統合します。

<Point2.ラフは一枚じゃなくていい>

なんとなく「ラフは一枚に描かないといけない」というイメージを持っている人も多いかもしれないのですが、ラフは何枚描いてもOKです。

むしろ、線画にしてから修正するのは大変なので、ラフのうちにいろいろ描いて頭に思い浮かぶイメージを試してみましょう。

また、下の絵のように「大まかに描く」→「線の候補を絞って細かい部分も描く」といったときも、レイヤーを変えて描いた方が線がごちゃごちゃしにくくなります。

 

3.ラフを描く③:細かい部分を描き込んでいく

服や髪型など大まかな形が決まったら、新しいレイヤーを作ってさらに線や形を絞り、服のシワなど細かい部分も描き込んでいきます。
これで、ラフの完成です。

ラフはその名のとおり、簡単に描くものです。
ただ、ある程度描き込んでいた方がラフから線画にしやすくなるので、私はある程度細かいところまで描いています。
描き込み具合は人それぞれなので、自分にあう描き込み具合を探してみてくださいね。

 

4.ラフ以降の作業

ここからは蛇足なのですが、ラフ以降の流れを簡単にご紹介しておきたいと思います。

ラフが描けたら、線画や着色の作業に入ります。

【線画】


【着色】

線画が描けたら、着色し背景を描いて完成です。

(文・絵/sakaki)